孤独死を防ぐサービスって?ミニチュアから教わる孤独死の悲しい現実
皆さん、孤独死についてじっくり考えたことありますか?孤独死というのは「誰にも看取られず一人で亡くなること」です。
筆者は、知り合いの住んでいるアパートの隣人が孤独死をした話を聞くことがありました。が、自分には見えない場所で起きている「孤独死」について、どこか非現実的なイメージを抱いていたのです。
ですが、ネットである作品を見てから、孤独死というものをリアルに考えるようになりました。孤独死は、今でもどこかで確実に起きていて、誰にも気づかれず、一人で寂しく亡くなっている人がいるのです。
孤独死を防ぐために、私たちが出来ることって何があるのでしょうか?
Contents
孤独死の現場がミニチュアでリアルに再現された!
先日、筆者が日課のネットサーフィンをしていたところ、「お??」っと目を引く記事がありました。それは、孤独死の現場をミニチュアで再現したというものでした。
孤独死の現場を再現したミニチュアを、遺品整理会社の25歳女性が制作。数カ月遺体が放置された浴室やゴミ屋敷など、鬼気迫るリアリティー。
「孤独死」「ゴミ屋敷」ミニチュアで再現 25歳女性が込めた思い – withnews https://t.co/93f0zeC7Cc pic.twitter.com/VC62pT7VQG
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2017年8月27日
まるで殺人現場?と思ってしまうような、お風呂の色、ゴミの山、汚れた布団。とってもリアルですが、これは孤独死の現場を再現したミニチュア作品です。
このミニチュア作品を作ったのは、孤独死の遺品を整理する「遺品整理クリーンサービス」に勤める25歳の女性社員。このミニチュアは、東京ビッグサイトで開かれた葬儀業界の商品展示会「エンディング産業展」に展示された作品です。
【画像】孤独死のゴミ屋敷、再現ミニチュアがスゴイと話題wwwwww : https://t.co/H4PbRQzxdG @mobutaro pic.twitter.com/jH5gmsSK0a
— @フォロバ100%めいめい (@mmei88896) 2017年8月31日
ゴミが部屋を埋め尽くしていて、足の踏み場もありません。実は、ミニチュアでは見やすさを考えて、実際のゴミの量より減らして作っているそうです。
布団は黒く染まり、浴槽の水は赤黒く。
孤独死の現場をよく知る女性が、異色のミニチュアを作りました。
孤独死の「実態」を伝えたいと言います。
– ウィズニュース https://t.co/DnxUI1G81w #withnews pic.twitter.com/jO6lDbh40l
— withnews (@withnewsjp) 2017年8月27日
このミニチュアで再現されている黒くなった布団や、赤黒い液体で溢れたお風呂。筆者は「ナニコレ?」って思ってしまいました。
この布団の黒色は、腐敗した体液の色。お風呂については、保温され続けるタイプのお風呂で起きる現象だそうで、保温が続くことで激しく傷みが進行してしまいます。体が腐敗し溶けてしまい、このように赤黒い色に染まってしまうそうです。
孤独死、孤独死と耳にすることはありますが、実際の現場を見ることってありませんよね。そんな私たちに、このミニチュアは「悲しい孤独死の現実」を教えてくれました。
増える孤独死
孤独死の割合は、増えています。以下のグラフをご覧ください。
画像:孤独死の現状レポート – 日本少額短期保険協会を元に作成
これは、2002年~2014年の間に、東京23区で自宅で孤独死をした65歳以上の1人暮らしの人の割合を表したグラフです。2010年がも最も多く、2,913人もの方が孤独死をしています。
2011年には少し減りますが、2012年から2014年にかけて増加しているのが分かります。
60~69歳の孤独死が最も多い
孤独死というと、高齢者が一番多いようなイメージがありませんか?ですが、実は60~69歳の孤独死が最も多いのです。
画像:孤独死の現状レポート – 日本少額短期保険協会を元に作成
驚くことに、20~59歳までの孤独死の割合が、全体の約3割を占めています。女性より男性の方が孤独死の割合が多いことも分かります。
孤独な生活こそが、孤立死の原因
高齢者が孤独死する原因は
- 独り暮らしである
- 連絡の取れる家族や知人がいない
- 体調が悪く日常生活が困難である
というようなことが考えられます。
結婚せず生涯独身を貫く人が増えてきたり、核家族化が進んだことで、一人暮らしをしていて身寄りのない高齢者の方が増えてきているようです。一人暮らしであっても、子供や友達などとこまめに連絡を取り合えていればいいのですが、それが出来ていないと、体調を崩しても助けてもらえる人がおらず、孤独死してしまうのです。
一方、若い世代の孤独死の原因としては
- 一人暮らしである
- 働いていない
- 結婚していない
- 周りとのコミュニケーションを取れていない
というようなことが考えられます。若い世代には、結婚も仕事もせず、親に依存して生活している人がいます。家に引きこもって、周りとのコミュニケーションが全くない人もいます。
そういった人たちは、親が亡くなると、当然生活力も落ちてしまいます。そこから結婚したり、働くと言っても、かなり大変なことです。簡単にできることではありません。
結果的に独りになり、周りからも孤立してしまい、人知れず孤独死してしまうのです。
このように、高齢者であっても若い世代であっても、人間関係が気薄でコミュニケーションが不足している、「孤独な生活」こそが孤独死の原因ではないでしょうか?
孤独死を防ぐために出来ることって?
では、孤独死を防ぐためにはどうすればいいのでしょうか?
コミュニケーションをしっかり取ること
自分が孤独死の可能性があるという場合は、家族や友人、近所の人たちと積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。例えば近所の人と仲良くしていれば、あなたが体調を悪くしたり倒れていた時に「異変」を感じて、声をかけたり自宅に来てくれます。
家族と離れて暮らしているのであれば、定期的に家族と連絡を取っておくことで、その連絡が途絶えた時に家族が心配して連絡をくれるでしょう。
孤独死を防ぐためのサービスを利用する
もし自分の離れた場所に一人で暮らす家族や友人がいて、孤独死が心配であれば、孤独死を防ぐサービスを利用しましょう。自分が孤独死するかもしれない!という状況の人も、孤独死を防ぐサービスを利用していればいざという時も安心ですよね。
以下で紹介しますが、有料のものや無料のものまであるので、自分に合ったサービスを選んで利用してみてください。
孤独死を防ぐためのサービスについて
孤独死を防ぐために、有料や無料で様々なサービスが提供されているのでいくつか紹介していきます。
HOME ALSOK 見守り情報配信サービス
離れて暮らす家族のことが心配な人におすすめなのが、HOME ALSOK の見守り情報配信サービスというサービスです。
これは、離れて暮らす家族の家にALSOKのセンサーを設置し、生活動作が正常かどうかを24時間見守ってくれます。そして、設定した時間に家族の状況を教えてくれて、見守っている対象の動作が感知できない時のみ、異常として知らせてくれます。
さらに、「みまもりサポート」というサービスも利用すれば、現場確認の依頼があれば、ALSOKのガードマンが代わりに家に駆けつけてくれます。
ふくふくコール
ふくふくコールというのは、オートコールシステムを利用した高齢者安否確認サービスです。家族と離れて1人で暮らしている高齢者に、毎日決まった時間に電話をして元気かどうかを確認し、その結果を離れた家族にメールで知らせてくれます。
毎日同じ時間に電話がかかってくるので、アナウンスを聞きながら電話機の数字ボタンを押して、体の調子を答えるだけでOK!料金は、消費税込みで1ヶ月700円とリーズナブルです。
ふくふくコール
孤独死防止サービス
孤独死を防ぐグッズもある!
孤独死を防ぐには、周りの協力が必要です。もしあなたの家族や親戚に、高齢者で一人暮らしをしている人がいるのであれば、次のようなグッズを活用して孤独死を防ぎましょう!
全国の自治体による孤立死防止対策もチェック
上で紹介したようなサービスの他にも、自治体による孤立死対策もあります。例をいくつか挙げてみると…
- 新聞配達員やライフライン事業者等との連携した見守り活動を行う
- 民間事業者と連携した見守り活動を行う
- 見守りシステムの設置している
- 支援員が巡回する
というようなものがあります。全国の自治体の孤立死防止対策一覧を見て、自分の住んでいる地域や離れて暮らす家族の地域の、孤立死防止対策をチェックしておきましょう!
孤独死は対策すれば防げる!
孤独死について、いかがでしたか?あのリアルな孤独死の現場のミニチュアから、あなたは何を感じたでしょうか?筆者は、あのミニチュアを見て
- 孤独死は誰にでも起こりうること
- 現場は思ったよりも悲惨である
- もっと現状や防止対策について知るべき
というようなことを感じ、今回この記事を書くことにしました。自分は大丈夫!と思うのではなく、もし自分が一人で孤独に生活する立場になったり、両親や祖父母・友人が孤立してしまった時に、どうやったら孤独死を防げるかしっかり考えて欲しいです。
誰にも看取られることなくひっそりと亡くなっていく悲しい孤独死が、少しでも減ってくれたらと思います。
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