30歳、結婚に焦り?!SK-II「#期限なんてない」の意味するもの
SK-IIのキャンペーン動画「期限なんてない | SK-II #changedestiny」が、話題になっているのをご存知ですか?
女性にとって大きな節目の年齢とも言える30歳。「30歳までに結婚したい」「30歳までに自分の仕事上の立場を確立させたい」「30歳までに人生の見通しをつけたい…」そんな焦りや不安を感じることはありませんか?
30歳は人生の期限なの?
それは誰が決めた期限なの?
年齢を重ねることはそんなに怖いことなの?
「#期限なんてない」―この動画が意味するものについて考えてみましょう。「#期限なんてない」に寄せられた著名人のメッセージととも紹介します。
Contents
人生に年齢的な期限はあるのか?
まずはSK-IIのキャンペーン動画「#期限なんてない」をご覧ください。
[/su_youtube_advanced]この動画は「YouTubeの広告をつい最後まで見てしまった…」という人が多く、公開から2ヶ月足らずでなんと8000万回を超える再生回数となるほど話題になっています。
動画内容については、賛否両論があって
- 逆に「30歳で期限切れ」を意識させられた。
- 化粧品は年齢を若く見せるためのものなのに、その化粧品会社のCMで「年齢なんて気にしなくてよい」と言われてもね…
- 期限はあると思う。それが現実。
- 何となく暗くて重くて嫌。
というように、この動画を不快に思う人もいるようですが、今回の記事ではその議論は別にして「何故30歳という年齢にプレッシャーを感じるのか?」「年齢とどう向き合っていけばいいのか?」にスポットをあてていきたいと思います。
女性が一番不安を感じる年齢は30歳
この動画が生まれたきっかけは、SK-IIが10代~50代の女性1400人を対象に行った「女性の生き方に関する意識調査」。この調査の結果、「30歳という節目の年齢」を迎えることに、多くの女性たちが不安を抱えていることがわかりましました。
30歳になるのは怖い?
Q1.「年齢の節目を迎えること」についてどのタイミングが最も不安・心配を感じますか?
20歳、30歳、40歳、50歳という年齢の節目。「一つ上の年代に上がる」ときには、誰でも何かしらの感慨を覚えたり、不安を感じるものですよね。それを最も強く感じるのが「30歳」。全体の41.6%の人が「30歳が一番不安」と回答し、20代女性に限ってみると、63.5%もの人が不安を感じているという結果になっています。
30歳を迎える頃って身体も変化しはじめる頃ですよね。女性ホルモンであるエストロゲンは20代半ばをピークに下降を始めます。その影響を自覚し始めるのが28~29歳頃。イライラや疲れを感じることが多くなったり、代謝が落ちてお腹周りのポッコリが気になり始める頃です。
「今までとは何か違う…」に気がつく、それが30歳直前です。「30歳」に感じる不安や焦りは、仕事や恋愛だけではなく、身体の変化からくるものも大きいのではないでしょうか。
20代の生活は充実しているが不安もある
実際、20代の人たちは、今の生活をどう感じているのでしょうか?こんなアンケート結果もあります。
Q2.日々の生活に充実感を感じていますか?
Q3. 現状のまま時間が過ぎていくことになんとなく不安がある。
日々の生活は充実していますか?という質問に対して20代の女性の回答は、あてはまると回答した人が19%、ややあてはまるという人が41.5%、約6割の人が充実感を感じている一方、「このままでいることに不安」と回答している人が7割もいるという結果です。
なぜ30歳に不安やプレッシャーを感じるのか?
Q4.30代を迎える前に「不安・プレッシャー」を感じる/感じた要因やきっかけは?
最も多いのは、友人や同僚からの言葉で62.3%、次いでメディアからの情報が60.7%、そして3つめにくるのがSNSの投稿による情報で、58.3%。親からの期待(52.5%)を上回る結果です。
一昔前なら、親から直接言われる言葉や、身近な友人や同僚と自分を比較してプレッシャーを感じることが多かったように思いますが、最近ではSNS投稿やメディアの情報など、日々目にする情報に右往左往してしまう様子が見受けられますね。
確かにネットを見れば、
- マイホームローンは●●歳までに組むのがオトク!
- 転職するなら●●歳が限界!
- 婚活は●●歳までが有利!
こんなふうに人生のライフプランに年齢の期限をつけた見出しが躍り、SNSでは「30歳までに結婚したい」という女優さんの言葉、知り合いの幸せそうな結婚・出産報告などの投稿があふれています。
でも、SNSやメディアの情報って、
本当に実体があるものなのでしょうか?
虚構に惑わされているのではないか?
そんな気もしてしまいます。
著述家の湯山玲子さんは、Twitter「#期限なんてない」にこんなメッセージを寄せています。
「人並み」の同調圧力が強い日本。
しかし、今やアラサー女性の「人並み」は周囲もマスコミのイメージも大混乱。
だからこそ、この動画のように、女はそうあらねばダメ的刻印を自分で消し、自分の頭で考えていく事が大事なのです。#年齢って何だろう#期限なんてない pic.twitter.com/FCAOjBoFXo— SK-II(エスケーツー) (@SKII_Japan) 2017年6月30日
湯山さんは、日本人は「人並み」という強迫観念にとらわれている。「他人の目」が生きる基準になっているのではないか?とも述べています。
「人並みに生きる」ことは、悪いことではありません。
このままでいて自分は「人並み」になれるのか?不安に感じることも決して悪いことではありません。
ただ、それがコンプレックスになって、自分をがんじがらめにしてしまってはいけないと思うのです。見えないもの、実体のないものにプレッシャーを感じるなんて無意味だと思いませんか?
筆者の人生を振り返ってみると、30歳手前はどん底でした(笑)。恋愛面では今の夫と同棲中で、いつまでたっても「結婚」 の2文字が現実にならないことに焦りを感じ、定職にもついていなくて、自分が何をしたいのかがよくわからなくなっていました。気づいたら体型も変わっているし…。
変わっていく自分を受け入れることができずに、見えない何かと戦ってみたり、「諦めはじめた自分」を情けなく感じたり、とにかく30歳になるのが怖くて怖くて仕方なかったことを覚えています。
「私はこれでいいのか?」を初めて自分自身に問いかけた時期ですね。
「30歳までに…」という呪いを解く
Q5. 「30歳までに~しなければ」という考えにとらわれ過ぎない方が良い
30代以上の人に「これから30歳を迎える人に伝えたいメッセージは?」という問いに対して30歳という年齢に囚われる必要はなかった」と回答した人は75.1%。超えてみたら意外と大丈夫だったという人が多いようです。
「30歳までに~しなければ」というのは、呪いの言葉。時期が来れば呪いの正体が見え始め、「怖れることではない」ということがわかってくるのだと思います。「自分にかけた呪いを自分で解く」これが30代でやるべきことなのかもしれません。
自分の年齢とどう向き合っていくのか?
「30歳になるのは怖くない」「期限を意識する必要なんてない」
そう言われても「やっぱり期限はあると思う」「期限をつけるのは悪いことではないと思う」という人もいるでしょう。多くの女性が意識する期限に「結婚・出産」がありますね。
結婚・出産に期限はある?
女性は30代後半に入ると卵子や子宮の機能が著しく低下し、出産リスクが高くなると言われています。そのため、35歳を超える女性の初産は高齢出産と呼ばれていますよね。
「リスクが少ない35歳までに出産したい」「夫婦二人の時間も楽しみたい」「仕事にもある程度目途をつけておきたい」そこから逆算していくと、結婚のリミットは「30歳が適切」と考える人が多いのでしょう。
一昔前、筆者が若い頃は「女はクリスマスケーキ」と言われていました。「25日(25歳)を過ぎると売れ残り」という訳です。その頃は30歳以上はマル高と言われた(母子手帳に高マークが押された)時代ですから、やはりそこから逆算すると「25歳が適齢期」ということだったんですね。
筆者はバツイチなのですが、最初の結婚は24歳のときでした。次々と結婚していく友人たちを見て、「私も早くしなきゃ」と焦った結果、見事に失敗してしまいました。2年で離婚して、その後現在の夫と知り合ったのですが、その頃にはマル高は35歳に変わり、それに呼応するように女性の適齢期も30歳まで引き上げられました。
だからまた、30歳を目前に「結婚しなきゃ~」と焦りを感じてしまったのです。ほんと懲りないですよね。実際、31歳で再婚しましたが、その頃には仕事が面白くなり、世の中的にもバリキャリがもてはやされる時代を迎え、結局子どもを作らないまま今に至る…です。
かつては、「女性は早く結婚して子ども作り、母として妻として家庭を守るべし」とされた時代が長く続き、その後は、結婚しない女、DINKSなど、キャリア志向の女性が注目され、そして今は、仕事と家庭を両立させるワーキングマザーが理想とされるーその理想を実現させるためには期限がある。
でも、その期限って誰が決めたの?
誰の人生を生きているの?
湯山氏のいう「人並み」の圧力に押されていないか?今一度考えてみる必要がありそうです。
昔に比べると女性が活躍している仕事や場面が増え、結婚だけがゴールなわけでは決してない。でもだからこそ、様々な選択肢の中から選んだ結婚、というものに意義があるのではと思ったりします。年齢で決めていくのではなく、自分の気持ちで決めていきたいと、私は考えています。#年齢って何だろう pic.twitter.com/0HvaJVCZiV
— SK-II(エスケーツー) (@SKII_Japan) 2017年6月15日
期限を守ることが目的になってはいないか?
仕事には期限があり、そこに向かってやるべきタスクを考えスケジュールに沿って計画的に進行していくのが良しとされますよね。ライフプランにおいても、「30歳までに結婚して35歳までに子どもを産む」「35歳までに転職してキャリアアップしたい」など、期限をひとつの目標と捉え、そこに向かって突き進む人も多いでしょう。
目標に向かって進むことは素晴らしいことで、期限は行動をするためのモチベーションにもなるでしょう。でも、それがプレッシャーになって日常生活に悪影響を及ぼしてしまうとしたら本末転倒です。
- 婚活しているのに、ちっとも良い人にめぐり合えないまま30歳を迎えてしまった。ずっとこのままだったらどうしよう
- 頑張って妊活しているのに結果が出ない。夫が積極的に協力してくれないからに違いない
- 転職活動をして色々な会社を見ているうちに、どの会社が自分に合っているのかわからなくなってきた
「期限」が目標になると、できていないことばかりに注目してしまいがちです。
それがプレッシャーとなって自分を縛り付けてしまったり、「自分はできないんだ」という自己否定へと繋がっていきます。いつの間にか「期限を守ること」が目的となって本来の目的を見失ってしまうことが多いのです。
30歳を機に、20代には考えたこともなかった『一人前の女性』について考えるようになりました。キャリアだけじゃなくて、家族を持ったり、母親になることも必要なのかな、とか。焦ったこともあったけど、今は究極的に自分のペースでいこうと思えています。#年齢って何だろう#期限なんてない pic.twitter.com/MiHSg82uXi
— SK-II(エスケーツー) (@SKII_Japan) 2017年6月30日
運命を決めるのは自分
年齢にとらわれるといいことなんてない。何歳だからこうなってなきゃ、は、自分を不自由にするだけ。大切なのは自分の気持ち、自分のペースを自分が認めてあげること。世間の決めた年齢感覚と幸せの進度には差がある。人生は自分が主人公のドラマなんだから。#年齢って何だろう#期限なんてない pic.twitter.com/wIdgPx8uFg
— SK-II(エスケーツー) (@SKII_Japan) 2017年6月30日
SK-IIの動画「#期限なんてない」は、
誰かに決められた運命なんてない
年齢に縛られる必要はない
運命を決めるのは自分
過去や未来のことよりも「いま、ここの自分」が大切。それが「自分らしく生きる」ことだと教えてくれます。
何かを始めるのに「遅い」ということはない
「もう●●歳だから…」「●●歳にもなって…」
何かを始めるのに年齢を言い訳にして諦めていることはありませんか?チャレンジすることに年齢は関係ありません。「やってみたい」と思う自分の気持ちがあればいいのです。
昨年世界中のダンスファンを驚かせたおばあちゃんダンサーの存在をご存知ですか?
センターで踊っているのはTORIさん。現在61歳のおばあちゃんダンサーです。このダンス動画は瞬く間に100万回の再生回数を超え、ブルーノマース本人が「ありがとうレディース」とツイートするなど、世界中で話題になりました。
This made my day!! Thank You Ladies! https://t.co/kH4ffQvQ3B #24kMagic
— Bruno Mars (@BrunoMars) 2016年11月26日
TORIさんがストリートダンスを始めたのは、子育てが一段落した40代後半になってから。きっかけは母親向けの体操教室で身体を動かすことの楽しさを知ったことで、それからダンスに興味を持ったのだそうです。
そして子育てが落ち着つき、自分の時間が持てるようになったTORIさんのとった行動は、自宅から通えるダンス教室を探して、入門クラスに参加するということでした。
選んだのはフラやジャズダンスのように比較的高齢者が多く参加してるクラスではなく、ストリートダンスという若者中心のジャンル。練習は深夜まで続くこともあるそうですが、若い人と同じようにすべて参加したそうです。
TORIさん曰く
最初は周りの目が気になってました。ストリートダンスって、ただでさえ年配の人が少ないジャンルですし。こんなに年が離れた子たちと一緒になって踊るの、世間の常識からしたら変かな? って。
でも、意外と自分が思ってるほど周りは気にしてないですよ。本当にそう思います。何かを始めるのに遅すぎるってことはないですし、迷うほど敷居は高くない。とりあえずやってみようっと。
ダンスを始めて良かったことは、「他人の目を気にしなくなったということ」だそうです。これからの目標は、「何歳までに何をやりたいということは特になくて、気づいたらもっとおばあちゃんになっていたらいいな」と語っていました。
Appleが主催する世界開発者会議「WWDC2017」で奨学金スカラシップの受賞者として注目を集めた若宮正子さん、82歳。
彼女が初めてパソコンに触れたのは60歳を過ぎてから。母親の介護で家にこもりっきりになってしまうことに危機感を感じ、「介護とおしゃべりを両立させるためにインターネットを始めたい」と思ったのがきっかけだそうです。
初めはパソコンの使い方がわからずインターネットに接続するのに3ヶ月もかかったそうですが、シニア向けサイトで学習しながらパソコンを覚え、プログラミングの勉強を始めたのは、なんと80歳を過ぎてからなんだとか。
勉強を続けられたポイントは「頑張らないこと」。「何とかなるんじゃないか~って思いながら、気楽に続けていました」というのですから驚きですね。
「今が一番楽しい」という若宮さん。年齢なんて、もはや単なる記号でしかないようです。
「諦める」のも悪くない
年齢的なもの、能力的なこと、金銭的な理由…、やりたかったことを諦めなければならない時ってありますよね。「諦める」という言葉には、ネガティブな想いを強く感じてしまうものですが、「諦める」という言葉は、別の道に一歩踏み出すための言葉でもあると思うのです。
得られなかったもの、捨ててしまった選択肢に焦点を当てても、後悔や悔しさなど自責の念しか生まれません。きっぱりと諦め一区切りつけることで、それを前向きな力に変えることができるはずです。
筆者の場合で言えば、子どもを作らなかったこと。仕事に没頭しているうちに、気づいたら35歳をとうに超えていました。
夫と子作りについてちゃんと話し合った記憶もありません。日々に流されているうちに「ああ、いつの間にか出産の期限を超えてしまった」という感じでした。その当時は「40歳で初産」なんて、ほとんど考えられなかったので、漠然と「子どもはもうムリなんだ」と思い、ますます仕事に集中していきました。
最近では40歳以上の出産も珍しいことではなくなりつつありますよね。当時もそんな状況だったら、私も立ち止まって真剣に夫と話し合っただろうと思います。
今、自分に子どもがいないのは、時代のせい、仕事のせい、夫のせい…、そんな風に考えることもありました。でも、それって無意味なことなんですよね。ネガティブになるだけ。
本当に子どもが欲しかったのなら、きっと夫と話し合ったはずだし、養子縁組という選択肢だってあるわけです。それをしないのは、やっぱり「子どもが欲しい」と思っていなかったってことですよね。
「今、幸せです」そう自信を持って言える。だからそれでいいのだと思うようになりました。
年齢ってなんだろうー期限なんてない
どの様に歳を重ねてきたかが、その人の人生の輝きに繋がっていくのではないでしょうか。
年齢は期限ではなく数値的な目安、より良い自分になれるよう、1日、1年を大切に、充実した毎日を過ごしていきたいです。#年齢って何だろう#期限なんてない pic.twitter.com/lMfWUT7FXj— SK-II(エスケーツー) (@SKII_Japan) 2017年6月30日
女性の人生は、結婚か仕事かの2択ではありませんよね。その両方を手に入れることもできるし、仕事や結婚以外のことに自分らしさを見つけることだってできるはず。
自分で決めたことなら期限に向かって突き進むのも良いし、自分のペースでスローに進むのも良いと思います。
「運命の中心にいるのは自分」そのことに気づくことが大切なのだと思います。年齢にプレッシャーを感じる必要なんてありませんよね。
SK-II公式ツイッターでは、様々な著名人が女性と年齢について語っています。興味のある方はぜひ一度のぞいてみてくださいね。
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