ヘアドネーションはこれからのスタンダートに?方法や長さを徹底説明
貴方の髪を寄付することで、子供たちに笑顔を届けることができます。
こんにちは。先日ヘアドネーションしてきたbitomosライターshuriです。
今日はその体験談を、お世話になったドネーションサロン登録店「葛西のスピリチュアル美容室ng’aa gugu(ンガーググ)」の店長、石田さんにお話を伺いながらお届けしたいと思います。
筆者がヘアドネーションを知ったのは、三年前に父が癌を発症した時でした。治療に抗がん剤を使用します。ご存知の方も多いように抗がん剤による副作用に「髪が抜けてしまう」というものがあります。そんな抗がん剤のことを調べて行く中で、子供達に医療用ウィッグをプレゼントするヘアドネーションのことを知りました。
ガンの治療は厳しく苦しいものです。大の大人でも音を上げてしまうほどの治療です。その苦しさと戦っている子供たちがいる。それを知った時、自分にも何かできないかと強く思いました。
当時、筆者の髪は肩ぐらいの長さがありました。医療用ウィッグを作るのに必要なのは、31センチ以上の長さのある髪です。そこで筆者も髪を伸ばしヘアドネーションをしようと決めました。
それから3年。おかげさまで父のガンの治療もひと段落したこともあり、いつもお世話になっているドネーションサロン(賛同サロン)のng’aa gugu(ンガーググ)さんにお願いをして、ヘアドネーションをすることができました。
Contents
ヘアドネーションとは
photo by bitomos
頭皮・頭髪に関わる何らかの病気が原因で髪の毛を失い、ウィッグを必要としている子ども達に、医療用ウィッグの原料となる毛髪を間接的に提供すること。寄付された髪の毛は、当団体によって選別・加工の工程を繰り返したのち、ウィッグとして生まれ変わり、レシピエントの元に届けられています
引用:JAPAN HAIR DONATION & CHARITY
ヘアドネーションとは、医療用フルオーダーウィッグを制作し、希望者に無償提供をしているNPO法人「JHD&C(愛称・ジャーダック)」による活動です。病気などによって髪の毛を失ってしまった子供達に医療用のウィッグを提供することで、子供たちの笑顔に満ちた未来を守ることを目的としています。
日本各地に広がるドネーションサロン(賛同サロン)から集まった髪は、ジャーダックによって医療用ウィッグに生まれ変わり、18歳以下の子供たちに無償で提供されています。
ヘアドネーションができる長さ
ヘアドネーションとして髪を寄付できるのは、ウィッグを制作するのに必要な31cmからとされています。
でも、31cmの長さを伸ばすのはなかなか大変ですよね?筆者は腰まで髪を伸ばしてからのカットでしたので、カット後もボブカットの長さになりましたが、髪の伸びる速さは平均して一ヶ月に1cmほどと言われています。一年おおよそ12cmほどです。31cmをばっさりカットするまでには、なかなかに長い道のりです。
髪はどんな髪でもいいの?
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ドネーションサロン(賛同サロン)より集められた髪はジャーダックによって綺麗に加工されるので、くせ毛でもパーマやブリーチをしている髪でもOKです。性別、年齢、国籍なども問われません。老若男女、誰でも髪を寄付することができます。ただ引っ張ると切れてしまうほどのダメージがある髪はNGです。
筆者の何回もパーマをかけた、痛み気味の髪(しかも白髪まで混ざってる・涙)でもOKでした!
ヘアドネーションする方法
髪を寄付するための方法は二通りあります。一つは賛同サロンとしてジャーダックに加盟しているドネーションサロンでカットしてもらうこと。もう一つは美容室でジャーダック指定の方法でカットしてもらったものを、ジャーダックにご自分で郵送する方法です。
ドネーションサロン(賛同サロン)
ヘアドネーションの一番簡単な方法は、ドネーションサロン(賛同サロン)にお願いすることです。
ヘアドネーションとして髪を切る際にいくつかの規則がありますので、ドネーションサロン以外の美容院にお願いすると、余計な手間がかかるためにお断りされてしまうこともあるそうです。
ドネーションサロンの検索方法
ドネーションサロンは、JHD&C(愛称・ジャーダック)の公式サイトから探すことができます。お近くのドネーションサロンを探してみてくださいね。現在は2655件(2018.01.16現在)の登録サロンがあるようです。
自分でジャーダックに郵送する
お住いの近くにドネーションサロンがない場合は、美容院に対応可能かを確認しヘアドネーション用にカットしてもらってください。
髪をカットしてもらう
ヘアドネーション用のカットをお願いするときは、ジャーダック公式サイトにあるPDFをダウンロードしてもって行きましょう。カットする毛髪の束ね方などの方法が詳しく説明されています。以下のリンクはジャーダックのダウンロードページ直接リンクを貼っています。
ヘアドナーシートに記入する
毛髪を郵送する際に「ヘアドナーシートの同封」が推奨されています。このシートもジャーダック公式サイトからダウンロードすることか可能です。(サイトを見ながら手書きでもOKだそうです)
返信用封筒を用意する
送付した髪の受領証を希望される方は、返信用封筒を以下のPDFに従い作製し髪と一緒に送付してください。
ただヘアドネーションは全てボランティアで行われています。ヘアドネーションをしたという証明になる受領証を返信する作業もボランティアで行われています。なので受領証を作製する時間や手間などを省くことによって、子供たちにオーダーメイドのカツラを届ける時間を早めることができます。
寄付する髪の郵送先
全ての用意が整いましたら、ジャーダックへ郵送してください。
〒531-0072
大阪府大阪市北区豊崎5-7-11 アベニュー中津803号
「JHD&C ヘアドネーション係」宛
宅配便記載用連絡先 06-6147-5316
*お電話でのお問合せには、対応しておりません
引用:JAPAN HAIR DONATION & CHARITY
寄付金でも支援することができます
髪を31cmまで伸ばすのはなかなか大変だな〜、という方でもすぐにヘアドネーションの活動を直接寄付金で支援することが可能です。
寄付をする方法は銀行振り込みや、クレジット決済などの方法があります(2018.01.16現在、クレジット決済はシステム障害により一時停止されているようです。)
ドネーションサロンにもジャーダックの募金箱が常設されているので、だれでも募金することが可能です。
髪が伸びたらその髪を寄付しようと思って伸ばしている方も多くいらっしゃると思いますが、現時点でその髪を使って子供用のオーダーメイドのカツラを作成するための資金が不足しているという現実があります。
髪が伸びるまでの「もうちょっと先の未来で寄付をする」よりも「いまできる寄付」をして子供たちにカツラを届けることができます。
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毎日新聞 2017年5月6日の紙面より
芸能界でもヘアドネーションが広がってます
ヘアドネーションは、芸能界などでも広がりを見せています。憧れの存在となる方々が率先してボランティアに協力してゆくことで認知度もあがり、ヘアドネーションの輪も広がってゆきますね。
ショートカットでより美しくなったベッキーさん。カットした髪はヘアドネーションしたそうです。
ユーチューバーとして、メイク動画でご活躍されている「佐々木あさひ」さん
柴咲コウさんも綺麗な黒髪をばっさりとヘアドネーション!
熊田曜子さんは、40cmのヘアドネーション! 他にも水野美紀さん、三吉彩花さん、片瀬那奈さんなどもヘアドネーションしたそうです。女優さんにとっては31cm以上の髪をカットするのは、大胆なイメージチェンジですが、こうして率先してヘアドネーションに参加されるのが頼もしいですね。
貴方の髪で子供たちに笑顔を!
私にも一人娘がいます。もし、この子が同じように医療用ウィッグが必要となったとき、このように支援をしてくれる団体、賛同してれるサロンの美容師さんたち、そしてその大切な髪を提供してくれる方々にどんなに感謝をしてもしきれないでしょう。
子供達に笑顔でいてほしい。それが親の願いではないでしょうか?
医療用ウィッグを必要としている子供たちの笑顔に送りませんか?そしてその子供達を必死で支えているご両親を応援しませんか?
いままで貴方を素敵に彩ってきた、大切に伸ばしてきた髪を寄付することで、その笑顔が一つ二つと増えていきます。もしその髪をイメージチェンジなどでカットする時は、是非このヘアドネーションを思い出してください。
日本は震災などが多い国です。いままでいくつもの震災や災害が起こりました。そしてみんながそれぞれの力を出し合い、ボランティアや支援などで支え復興を遂げてきました。そんな温かい人のつながりを大切にしてきた国です。
それと同じように、いまドネーションサロン(賛同サロン)が増えていっています。それは「髪を寄付する」ということが、どんどんと定着しつつあるからだと思います。寄付する人が増えているからこそ、ドネーションサロン(賛同サロン)が増えていきます。
髪を切るなら寄付をする。これがこれからのスタンダートとなっていくでしょう。
小学生の女の子がヘアドネーションをして、それを夏休みの研究として発表した子もいるよ。親御さんがボランティアなどの活動に馴染んでいると、ちゃんと次の世代にも伝わるよね。
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