執筆は2010年頃から行っています。
新鮮で美味しいもの、野菜や果物、蕎麦とワインが好き。日々ヨガのプラクティスをライフワークにしていて心と体の健康にも関心が高いです。
心と体は繋がっていて内面の美しさが外側を作ると思います。
身心が健やかで毎日が充実していて楽しく過ごせるために参考になるような記事を書いていきます。⇒詳しいプロフはこちら
皆さんは、髪や体、顔を洗う時何を使っていますか?最近はナチュラル思考が高まっていますが、やはり直接肌に使うもの。天然素材で人体に優しいものがいいですよね。市販の天然石けんを使っている人も多いのではないでしょうか?
実は石けんは意外と簡単に作れるんですよ。添加物なども入れないので、赤ちゃんやアトピーなど皮膚の弱い人でも使えます。何より使い心地が抜群!!一度使ったらまた作りたくなること間違いありません。
今回は筆者が体験してきた手作り石けんについてご紹介します♪
かおるこさん、石けん作ってるの?私もちょっと気になっていて。娘がアトピーぽくて肌が弱いんですよね。なるべく刺激の少ないものを使いたいなーって思っていて。
そうそう!私の友達が本格的に作っていてね。最近は定期的に家に遊びに行って、石けん一緒に作らせてもらってるの。最初は難しいかなーって思ったけど、慣れてくると簡単だよ。出来上がりがすっごく楽しみなの♪
手作り石けんの使い心地
手づくりの石けんを1度使うと本当にその良さが分かります。筆者は1番最初は、ヨガの生徒さんが作っている石けんを使ってみました。アロマオイルなどを混ぜているのでほんのりといい香りがして、体はもちろん、髪の毛にも顔にも使えてとっても肌に優しい使い心地でした。
特に私は髪を洗うのが好きです。濡らした髪に直接石けんをつけてごしごしするとあっという間に泡立ちます。すすぎの泡ぎれも良くて、洗い上がりの指通りもしっとりするんですよ。
顔を洗うのもおすすめです。ネットなどを使って泡立てるとキメの細かい泡がもこもこできます。泡で顔を包むように洗うと
汚れはしっかり落ちるけれど、洗い上がりがしっとりします。
天然のものって時々使い心地はイマイチなんていうものもあるけれど、ナチュラルで使って気持ちいいなら最高ね。
作り方は意外と簡単
石けんを自分で作るってけっこう大変じゃない?と思っていませんか。筆者もそうでした。もともと、体や顔に使うものだから自然な素材のものがいいとは思っていて、市販のナチュラル素材の石けんを買って使っていました。ただ、成分にこだわっていたり、見た目がきれいなものだとそれなりのお値段がします。
毎日、家族全員で全身に使うとなると、できれば手ごろな値段ですませたいですよね。手作り石けんなら、市販の天然素材の石けんよりも安く作れるので一石二鳥です。「本当に自分で失敗しないで作れるのかな?」と思うかもしれませんが、簡単にできるのでぜひ挑戦してみて下さい。
基本は良質なオイルを使うんだけど、慣れてくるとそれにいろいろとお肌に良いものをブレンドしてオリジナル石けん作れるようになるのよ。
基本で本格的。マルセイユ石けんの作り方
マルセイユ石けんとは、17世紀にフランスのルイ14世が定めた厳しい製造基準を守って手作りで作られる旧フランス王室御用達の石けんをいいます。72%以上が良質なオリーブオイルでできたものを指します。
油の酸化を防ぎ、オイルの栄養成分をそのまま石けんに閉じこめるために熱を加えずに作るコールドプロセス製法を取ります。
高温になると油の性質が変化して劣化してしまうので 湯せんなどして45〜48度くらいの温度を保って作ります。
以前、お土産で本場のマルセイユ石けんをいただいたのですが、きちんと72%の刻印が押してありました。マルセイユ石けんはアロマオイルなど一切使わないので、独特の香りがあります。

右がマルセイユ石けん、左は友人の手作り石けん by photo kaoruko
かわいい!本当に72%だしエコって書いてある。こんなの本当に自分で作れるの?
用意するもの
- エクストラバージンオリーブオイル
- パーム油
- ココナッツオイル
- 苛性ソーダ
- 精製水
- 温度計2本(長めのもの。100円ショップで購入可)
- 計り(調理用のもので可)
- 手袋
- マスク
- ゴーグル
- 新聞紙
- 大きめのボウル(ステンレス製がおすすめ)
- 湯せん用の鍋
- ゴムベラ
- 泡立て器
- 計量スプーンまたは持ち手が長い小さめのスプーン
- 縦型の丸いタッパー(もしくは耐熱性の500ml程度の計量カップ)2つ
- 牛乳パック
結構いろいろ要るのね。それになんか料理とかお菓子作るみたいな感じね。
家にある調理器具も多いけれど、全部100円ショップでも買えるものばかりだし、苛性ソーダを使うので石けん作り用に揃えてもいいかも。油も食用にも使えるものばかりよね。
基本の材料は油と苛性ソーダと精製水です。オイル類や苛性ソーダなどは購入後何度も使えます。
とりあえず、お試しでやってみたい、という人には手作り石けんキットなどもあります。
太陽油脂
販売価格 ¥1,200
(2017年12月9日16時6分時点の価格)
苛性ソーダは薬局で買おう
苛性ソーダは劇物扱いになります。そのため、薬局などで購入する時に名前、住所、使用用途などを書かなければ買えません。
薬局によっては、印鑑や身分証明書が必要な場合もあります。
基本のレシピ
牛乳パック1本分の量です。
マルセイユ石けん
オリーブオイル 458グラム
パーム油 64グラム
ココナッツオイル 112グラム
苛性ソーダ 83グラム
精製水 250グラム
実際に作ってみた!
では作り方をご紹介しましょう。筆者が実際に友人に教わりながら体験してきました。
石けん作りのポイントは、分量をきっちり計ることと温度を同じにすることだよ。まずはそれぞれの分量を計ろう。
計りに容れ物を乗せた状態でそれぞれの分量を計ります。
まずはオリーブオイル

photo by kaoruko
次に苛性ソーダ
劇物だし、水と混ざると発熱するので気をつけて!万が一目に入ったら失明してしまうんだって。必ずゴーグルやマスク、手袋をして扱いましょう。

photo by kaoruko

photo by kaoruko
そうそう、83グラムきっちりね。苛性ソーダを扱う間は換気をしっかりしてね。

photo by kaoruko
250グラムの精製水は苛性ソーダを溶かすのに使います。
苛性ソーダと水を合わせるとけっこう熱くなるから、最初に苛性ソーダと精製水を計って苛性ソーダ水を作ってそれぞれのオイルを計って足していくといいかも。
オイルは何種類か混ぜますがトータルの分量が合えばOKなので同じにボウルに足してしまって大丈夫です。

photo by kaoruko

photo by kaoruko
photo by kaoruko
実は今回、上記に書いた基本のレシピをアレンジしています。友人の指導のもと、オリーブオイルを減らしてその分カロチーノオイルを混ぜています。
カロチーノにはβカロテンやコエンザイムQ10などお肌にいい成分が入ってるの。もちろん食用でもいいオイルだよ。
このように、慣れて来たら分量をあれこれ変えながら様々な種類の石けんを作れるのも楽しみの一つです。
苛性ソーダは水と合わさると熱を発するんだよ。肌に直接触れたり、吸い込まないように気を付けて!そして、計ったオイルと一緒にする時に同じ温度で混ぜ合わせることが大事!オイルは湯せんしながら、苛性ソーダも水で冷ましながらタイミングを計るんだよ。
苛性ソーダ水と混ぜ合わせたオイルは同じ温度で混ぜないとケンカしてしまいます。
オイルが酸化しない低温、40〜45度で一緒にするようにしましょう。
ここからは20分間手を休めないで混ぜるよ〜。よく混ざれ、よく混ざれって思いながら手早くやってね。

photo by kaoruko
石けん作りでちょっと大変なのがこの20分間混ぜるところかもしれません。温度を同じにして分離しないようにした状態でオイルと苛性ソーダを混ぜひたすら攪拌します。
20分て結構あるよね。お菓子つくりの時も手が痛くなったことあるよ。
そうなの。一人でやるとちょっと大変かも。私は幼馴染みと集まって4人で交代でやったから平気だったよ。
20分混ぜたら、そのままラップをして段ボールなどの箱にバスタオルなどを敷いてくるんで保温しながら24時間程度置きます。

photo by kaoruko
1時間に1度ぐらい混ぜながらカスタードクリームぐらいの固さになるまで寝かせるんだよー。
トレースってもっちりとした固さになること。このくらいになると型入れできるっていう目安です。

photo by kaoruko
ここで牛乳パックが登場です!これに流し込んで固めます。
牛乳パックは使い捨てできるけど、石けんの型も売っているよ。繰り返し使いたいなら、内側にラップを敷いて型を使うのもいいかも。
カフェ・ド・サボン
販売価格 ¥2,802
(2017年12月9日18時42分時点の価格)

photo by kaoruko
photo by kaoruko
形を整えます。その後、1日、2日置いて固まってきたらカット。

photo by kaoruko
ねー。カットしてからさらに4週間、熟成&乾燥させると出来上がりだよ♪
慣れてきたらアレンジしてみよう♪

photo by kaoruko

photo by kaoruko
基本の作り方に慣れてきたらアレンジしてみましょう!クレイという粘土を乾燥させ粉末にしたものを型入れする前に混ぜるとマーブルのような模様に。
上の白い冷や奴みたいな石けんはカモミールジャーマンとこめ油のみで作ったもの。ちょっとやわらかいかな。下のピンクのマーブルのお菓子のようなのはクレイ 。クレイ はミネラルを含むから毛穴の汚れにもいいんだよ。
手作り石けんは使っても作っても病みつき♪
いかがでしたか?意外と簡単と思いましたか?それとも道具も必要だしめんどくさいな、と思ったでしょうか?筆者は正直、最初作ってみようかと思ったときに色々と揃えるものが多くて大変だなと思って止めてしまったタイプです。でも、道具はずっと使えるし、材料も1度で使い切るわけではなく何度も作ることができます。
石けんは生き物のように、熟成して色や使い心地が変わってきます。慣れてくるとアレンジができて、色に変化をつけたり香り付けしたり保湿や抗菌のあるオイルなどを混ぜたりと楽しめるようになってきます。何より、自分が作ったナチュラルな石けんで安心して全身洗えるって素敵だと思いませんか?
よーし!私も石けん作りにチャレンジするわ。オイルは料理にも使えるし楽しんで作ってみる。
うんうん、最初は何をどうするのかわからないけど1度作れると大丈夫よ。私も来月また作りに行こうっと。
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