初心者向けマインドフルネス瞑想のやり方7選!いつでもどこでも簡単に
ストレスの緩和、集中力・創造力の強化、老化防止やダイエットなど、幅広い効果が認められている「マインドフルネス」。前回の記事「実感!マインドフルネスの効果★心の筋トレでストレスフリーな毎日を」では、マインドフルネス入門編として、その概要や効果についてお伝えしましたが、今回はその実践編です!
マインドフルネスを実感するには、呼吸法や瞑想による心のトレーニングが有効ですが、その方法は実に様々。
初心者からすると、「マインドフルネスって難しい!」「ちゃんと出来ているのかわからない!」と感じてしまうやり方も多いんですよね。
この記事では、初心者でも簡単に取り組めるマインドフルネス瞑想法を紹介します!自分が一番やりやすいと感じるマインドフルネス瞑想を見つけてくださいね♪
最近、日常生活の中で色んなパターンのマインドフルネスを試していますが、その中で初心者さんにおススメのやり方を紹介しますね。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、「今ここ」に意識を集中することで、自分の感情や思考をコントロールする心のトレーニングメソッドです。呼吸法や瞑想などを行うことで、ストレスを解消したり、集中力・創造力を強化する効果があると言われています。
気分的なものではなく、脳の構造の変化
呼吸法や瞑想などというと、スピリチュアルなものや気分的なものと思ってしまう人も多いのですが、マインドフルネスを実践することによって脳の構造も変化するという研究結果がいくつも発表されているんです。
例えば、マインドフルネスの父とも言われるマサチューセッツ工科大学ジョン・カバット・ジン(Jon Kabat-Zinn)博士の研究によれば、彼が考案したマインドフルネス・ストレス低減法を8週間に渡って実践した被験者たちは、大脳皮質(脳の表層部分)の厚さが増したという報告があります。これは、脳の老化の進行がゆっくりになっていることを示しています。
さらに、左海馬、後帯状皮質、小脳で灰白質の密度も明らかに増加していることから、マインドフルネスが決断力、注意力、記憶力、情動、思いやりや共感性にも影響を与えていることがわかります。
マインドフルネスは、単に「気分が落ち着く」というようなものではありませんし、すぐに結果がでるわけでもありません。トレーニングを重ねることで、脳や心に変化が見られるようになるのです。
どこでもできるマインドフルネス
マインドフルネスの基本は、「今ここに意識を集中すること」「好き嫌い、良い悪いなどの価値判断をせずにありのままを受け入れること」です。このようなコンディションに導くためには「瞑想」という手法を用いるのが一般的ですが、その方法はいわゆる「坐禅」のように座って行う瞑想のパターンだけではありません。食事をしながら、歩きながら、家事をしながら…いつでもどこでも実践することができます。
気を付けたいポイントは、
どんな瞑想法を実践するにしても、この3つのポイントは守ってくださいね!
食べるマインドフルネス
食事をしながらのマインドフルネスは、過食を防ぎ血糖値をコントロールする作用もあるため、ダイエット効果も期待できます。1日の中の一食でもよいので、TVやスマホを忘れて食べることに集中してみましょう。
<食べるマインドフルネスのやり方>
1.視覚を使って料理を観察する
食べる前に目の前にある料理をよく観察してみましょう。色合いや形を見て、食べたときの味わいを想像したり、食材や器の柄などから、季節を感じ取ってみましょう。
2.触覚で料理を感じる
器に触れたときに温かさ(冷たさ)を手のひらから感じましょう。お箸やナイフを入れたときに感じる食材の固さ(柔らかさ)で食感を楽しんでみましょう。
3.嗅覚で香りを感じる
料理を口に入れる前に香りを楽しんでみましょう。こんがりと焼けた香ばしい香り、スパイスの刺激的な香り、果物や野菜のフレッシュな香り…など、それぞれの料理の香りに食欲をそそられる感覚を味わいましょう。
4.聴覚を使って料理の音を聴く
鉄板焼きや鍋物など、目の前で調理される食事なら、その音を楽しんでみましょう。レストランでの食事なら店のBGM、部屋で食べるなら風の音、食器の音など、食事を取り巻く音にも意識を向けてみてください。また、噛んだときのパリ、サクッという食材の音からも美味しさを感じることができますね。
5.味覚を使って味わう・飲み込む
口の中に入れたときに感じた味は、色や香りから想像したものと同じでしょうか?どんな調味料、どんなスパイスを使っているのか?甘さや辛さは?口の中の食べ物に意識を集中してみましょう。
よく噛んで、ゆっくりと味わい、「もう十分味わった」と感じたら飲み込むようにしましょう。喉を通って胃の中に落ちていく様子まで感じてみましょう。
最後は、料理を作ってくれた人、食材を育ててくれた人、自然の恵みに感謝して食事を終了します。
歩くマインドフルネス
通勤、買い物、子どもの送り迎えなど、普段何気なく行っている「歩く」という行為。歩くことでもマインドフルネスを感じることができます。目的地ではなく「歩く」という行為そのものに意識を集中してみてください。
イライラしているとき、落ち着かないとき、眠気が治まらないときにもおススメですよ。
<歩くマインドフルネスのやり方>
- 両手は背中に回し、軽く握る。
- 背筋を伸ばし、吐く息に合わせて一歩前に踏み出す。
歩幅は小さめ。自分の足幅程度でOKです。 - 足の動きを細かく観察する。
膝が曲がる・伸びる⇒脛が硬くなる⇒足首が曲がる⇒かかとが地面に着く⇒足の指で地面を蹴る⇒土踏まずが緊張するというように、歩行にそって足のそれぞれの部位が動いていることを感じてみましょう。
吐き出す息に合わせて1歩づつ、ゆっくりと歩いていきます。地面(床)の感触、顔に触れる風や空気の冷たさ(暖かさ)などにも意識を向けてみましょう。歩行することで痛みやツッパリ感などの違和感を感じる部位はないか?自分の体調も観察してください。
家事をしながらマインドフルネス
掃除、食器洗い、洗濯物干しなど、これらの日常的な家事もマインドフルネスを実践するチャンスです。「部屋の掃除をトコトンやったら、気分がスッキリした!」と感じることってありませんか?これは単に部屋が片付いたからというだけではなく、「汚れを落とす」「片付ける」ということに意識を集中したことで、ストレスが解消されたとも考えられます。
例えば、
など、今自分がやっていることに意識を集中し、それ以外の雑念が浮かんできても深追はせずに意識を家事に戻す。ただ、これを繰り返すだけでも十分マインドフルネス効果が得られます。
「嫌だな」「面倒だな」と思って家事をやれば、ストレスになってしまいますが、マインドフルネスを意識して行えば、逆に家事がストレス解消に繋がるということですね。
マインドフルネス瞑想
朝起きたときや夜眠る前など、1日10分でも時間がとれる人は、瞑想にチャレンジしてみてはいかが?瞑想にも色々な種類やレベルがありますが、入門編にぴったりの瞑想法を紹介しましょう。
脳を休めるマインドフルネス瞑想
2016年10月に放送された日本テレビ「世界一受けたい授業」で、医学博士久賀谷 亮(くがやあきら)博士が紹介してくれた瞑想法です。過去や未来へと忙しく飛び回る意識を今へ引き戻すことが、脳の休息に繋がります。
<基本の瞑想法>
- 椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばす。手は膝の上に軽く載せる。
床にあぐらを組んで座ってもOK - 前後左右に身体を揺さぶり、楽な位置でストップ。
身体を伸ばしたり、首を回したりしてみましょう。 - 姿勢が定まったところで、瞑想をスタート。
自分の呼吸に意識を集中します。息を吸ったり吐いた入りするときに身体がどのように動くのか、1つ1つを観察していきます。何か別なことが頭に浮かんで来たら、その都度意識を呼吸に戻していきます。
<特に脳を休めたいときの瞑想法>
- 椅子に腰かける、またはあぐらを組んだ状態で、背筋を伸ばす。
- 自分の身体の前で両手を合わせる。
手の温かさを感じてみましょう。 - そのまま両手を上に上げて、ギュッとこぶしを握る。
血が下がっていく感じ、筋肉が収縮する感じ、指と指が触れる感じなどを確かめます。 - 腕をぐるっと回しながらゆっくりと降し、最初と同じように身体の前で手を合わせる。
筋肉や関節の動きなどに意識を向けてみましょう。 - 呼吸を意識しながら繰り返す。
1日10分、朝・晩2回行うのがおススメです。
番組中で、このマインドフルネス瞑想を2週間体験したタレントの佐藤栞里さんは、「睡眠の質がアップして目覚めがスッキリした」という感想を述べています。
計算問題を解くテストでは、マインドフルネス実践前は324問しか解けなかったのが、実践後は545問を正解し、なんと221問もアップしています。たった2週間の実践で、ストレスの軽減だけではく集中力もアップするんですね。
自分の身体をチェックするボディスキャン瞑想
自分の身体の様々な部位に順番に意識を集中させていくのがボディスキャン瞑想です。一般的に感情が波立つのは心の問題だと思われがちですが、ソワソワしたり、鳥肌がたったり、冷や汗をかくなど、まず身体に予兆がでて、それから脳に伝わっていく感情もありますよね。自分の身体の反応に敏感になることで、心を上手にコントロールすることができるようになります。
<ボディスキャン瞑想のやり方>
- 床やソファなどの上に仰向けに寝て目を閉じる。手はお腹の上に軽く載せて、まずは呼吸に意識を集中する。
- ゆっくりと息を吐きながら、意識を身体の各部位に集中していく。
吸い込んだ息がそこに到達し、吐くときにそこから抜けていくのをイメージしてみましょう。 - まずは左足の小指からスタートし、5本指が終わったら、足の甲、かかと、くるぶし、スネ、ふくらはぎ、太もも、というように意識を集中する部位を動かす。
- 両足が終わったら、骨盤、背中、お腹、胸、左右の腕、顔、頭という順に全身へ意識を巡らせる。
- 全身のスキャンが終わったら、呼吸が全身を通り抜けるのをイメージする。
足だけでも10分~15分、上半身だけでも10分~15分の時間をかけてゆっくりと身体をスキャンしていきます。それぞれの部位の温かさ(冷たさ)、痒み、こわばりなどを感じてみましょう。何も感じないというのもスキャンの結果なので気にする必要はありません。
寝る前に行えば、イライラなどの感情の波が静まり、質の高い睡眠に入ることができますよ。
幸せ脳を作る思いやり瞑想
前述したとおり、マインドフルネスの実践で脳には様々な変化が起こりますが、大脳皮質の一部である側頭葉・頭頂葉の接合する領域(側頭頭頂接合部)では、灰白質密度が上昇が見られたという報告もあります。
この側頭頭頂接合部とは、他人とのコミュニケーションに関わる部分で、他人への思いやりや共感性を持つための部位です。マインドフルネスを実践してれば、それだけでも他人への思いやりの気持ちをはぐくむことができるというわけなんですね。
さらに、
と、いうように思いやりの気持ちを持つことが自分の幸福につながることがわかっています。
こいういった人間の特性を使った瞑想が、「思いやり瞑想」です。他人に対する感謝の気持ちや思いやりの気持ちを瞑想することで、自分の幸福度を高めポジティブな思考を定着させていくとができるのだそうです。
<思いやり瞑想のやり方>
- 基本の瞑想で、呼吸に意識を集中する。
- 家族やパートナーなど、自分の大切な人を思い浮かべ、感謝の言葉を唱える。
- 相手の笑顔を想像する。
これを10分程度繰り返す。
さらに、レベルアップさせるには、対象を同僚や友人などに広げ、最終的には自分が嫌いな人・苦手な人を意識しながら、思いやり瞑想を実施してみましょう。苦手な人を思い浮かべての瞑想は、かなり難しいかもしれませんが、それが心のトレーニングに繋がります。
この思いやり瞑想は、仏教の「慈悲瞑想」と同じものです。
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の願いごとが叶えられますように
私に悟りの光が現れますように
私は幸せでありますように
瞑想アプリも活用してみよう
マインドフルネスは心を調えるためのトレーニングです。筋トレと同じで1度や2度体験しただけでは、効果を実感するのは難しく、毎日少しづつでも続けていくことが大切です。
とはいえ、忙しい毎日では継続するのが難しかったり、イマイチやり方がよくわからないということもあるでしょう。そんな人にはスマホアプリを使った瞑想がおススメですよ!
THE MINDFULNESS APP
byなごみぃ
世界130以上の国で愛用されているマインドフルネスアプリ。5日間の入門コース、3分~30分までの音声ガイド付きの瞑想セッション、終了時間のみを鐘の音で知らせるサイレントモードなどがあります。
自分の瞑想の記録や設定した時間に通知してくれるお知らせ機能などもあるので、毎日継続していきたい人におススメです。さらに有料のプレミアムモードでは、世界的に有名な瞑想指導者の音声ガイダンスをダウンロードすることもできますよ。
ZENIFY
byなごみぃ
アプリから送られてくる通知に従って課題をクリアしてくZENIFY。瞑想というよりワークアウトに近いものなので、「瞑想は苦手」という人にもおススメです。
通知回数や通知時間は自由に設定できるので、自分の生活スタイルに合わせてマインドフルネスを実行していくことができますよ。かわいいイラストにも心が和みます。女子におススメの瞑想アプリです。
考えずに感じるーマインドフルネス
マインドフルネスは「上手くやろう」「どうすればできるのだろう」と考えながらやるものではありません。五感を使ってただ感じること、気づくことができればOKなのです。
焦らず自分にあったやり方を探してみましょう。日々ストレスにさらされている人、毎日の忙しさに流されてしまっている人こそ、1日5分でもいいので、自分に向き合う時間を作ってくださいね!
今回の記事では、マインドフルネスの実践法について紹介しました。「マインドフルネスって何?」という人は、前回の記事「実感!マインドフルネスの効果★心の筋トレでストレスフリーな毎日を」もチェックしてくださいね!
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