初めてのプレゼンを成功させるコツとは?ー上手な話し方と緊張対策編
「初めてのプレゼンを成功させるコツ」。第2回は、上手な話し方と緊張を和らげるための方法です。
社内プレゼンの場合は、企画・提案内容がしっかりしていて資料もきちんと揃っていれば、本番のプレゼンで失敗しても何とかなるものです。しかし対顧客となった場合は、そうはいきません。プレゼンに興味を持ってもらえなければ、どんなに魅力ある提案であっても、資料を開いてもらうことすらできないかもしれないのです。
今回は、聞き手に「伝わるプレゼン」にするためのコツを紹介していきます。プレゼンの構成・資料作成のコツについては前回の記事を参考にしてくださいね。
Contents
「伝わるプレゼン」をするための4つのコツ
構成はバッチリ!配布資料もスライドも出来た!さぁこれでプレゼンの準備は万全だ!?いいえ、そうではありません。プレゼンを成功させるには、聞き手の心を揺さぶるような話しが出来るかどうか?です。
ありがちなのは、配布資料をそのまま読んでしまうこと。これではプレゼンの意味がありません。資料の中の言葉を話し言葉に置き換えたり、ポイントを強調するような話し方の工夫、表情・身振り手振りなどの非言語のコミュニケーションも重要です。
「伝わるプレゼン」をするためには練習あるのみ!です。頭の中で黙読するのではなく、本番を思い描いて声を出して練習しましょう。あのスティーブ・ジョブズでも「完ぺき」に出来るまで何度も練習したそうですよ。
話し方の基本ー大きな声で普段よりゆっくり話す
まずは、大きな声で話すこと。ぼそぼそと小さな声で話したのでは、あなたの思いを伝えることができません。
よほど慣れていないかぎり、本番で大きな声を出そうとしても、思うように出ないものです。事前に声を出して練習しておくのはもちろんですが、本番直前にも発声練習などをして声を出しておきましょう。
また、早口でまくしたてるように話されると、聞き手は話の論旨をつかむことができなくなるため、途中で聞くことを放棄してしまいます。最後までじっくり聞いてもらうためには、普段よりゆっくり話すことを心掛けましょう。
特に第一声は肝心です。明るく爽やかな挨拶や名乗りができれば、聴衆の興味関心を引くことができますし、何より、自分自身を落ち着かせることができます。逆に第一声がカスレ声になったり詰まってしまうと、それだけで焦りを感じてしまいます。
焦るとどうしても早口になったり、声が小さくなってしまいますよね。第一声は、いつも以上に大きな声でゆっくりと話すことを意識してください。
抑揚をつけるには、スピード・間・声の高低・強弱の4つがポイント
話にメリハリをつけるのに、「抑揚をつけて話す」というテクニックがあります。抑揚をつけるには、スピード・間・声の高低・強弱の4つがポイントになります。
強調したい言葉の前に少し間をあける。
強調したい言葉はトーンを上げて話す。
強調したい言葉を強く話す。
この4つを意識するだけで、平板な話し方が抑揚のある伝わりやすい話し方に変わりますので、ぜひ試してみてください。
また、この4つのポイントの中で特に効果的に使って欲しいのが「間」の取り方。話すことに慣れていない人は、この「間」があくことが怖くなり、「何か話さなきゃ」と焦ってしまうことがよくありますが、「間」を効果的に使うことでプロっぽい話し方になります。
例を上げると
- 何かを問いかけた後に、相手が「うん」とうなずく間をとる。
- 「このデータを見てください」など相手に行動を促したあとに、少し間をとる。
- 会場がざわつき始めたら、少し沈黙することで注意喚起する。
など、「間」を効果的に使ってください。
言葉の癖や語尾の癖をなくす
「あー」「えー」などの言葉の癖や、「●●でぇ~」「●●なんですけどぉ~」というような語尾が上がる癖など、誰にでも一つや二つは話し方の癖があるものです。
しかし、聞き手の立場からすると、このようなしゃべりの癖はノイズでしかありません。一度気になり始めるとそればかりが気になって、話に集中できなくなってしまうので、出来るだけ排除したいものです。
癖は自分では気づかないことも多いので、プレゼンを録音してチェックしたり、誰かに聞いてもらいながら直していくようにしましょう。
表情・姿勢・ボディランゲージ
「目は口ほどにものを言う」と言いますが、話す内容以上にあなたの熱意を伝えてくれるのが、表情・姿勢・ボディランゲージなどの非言語コミュニケーションです。
まずはアイコンタクト。視線を合わせて話すことで、聞き手側は「自分に向かって話してくれている」という感覚を持つことができます。相手が十数人程度の場合は、出来るだけ全員と視線を合わせるようにしましょう。1センテンスで1人づつが目安です。上位者から順番に視線を送るのがベストです。
姿勢から受ける印象も、あなたの好感度を左右します。うつむき加減の姿勢は、自信のなさが伝わってしまいますし、アゴを上げてしゃべるのは尊大な感じがします。背筋を伸ばして、少しアゴをひいて話すようにしましょう。
話に熱がこもれば、自然に手振り、身振りがついてくるものです。具体的にどのようなボディランゲージが有効かということは一概には言えませんが、TV番組の司会者や、TED Talksに登場するスピーカーの動きなどを参考にするとよいでしょう。
TEDについては、bitomosに「人生を楽しむコツ!TEDから学ぶ”考えの転換”で毎日が面白くなる」の記事がありますが、この中でも紹介している「TEDxで賢そうにプレゼンする秘訣」の動画は、最高に面白いプレゼンの教材です。
プレゼンを控えて緊張している方は、ぜひこちらの動画を見てください。きっとリラックスできると思いますよ!
プレゼン前の緊張を和らげる方法
どれだけたくさん練習しても、大勢の人の前で話をするのは緊張するものですよね。「失敗したらどうしよう」「脇汗が止まらない」「お酒でも飲めば落ち着くんだけど」などなど、不安な思いはプレゼンの時間が近づくにつれ加速していきます。
ひと昔前は「人という字を手の平に書いて飲みこむ」なんておまじないがありましたが、今はもっと良い方法があります。プレゼン前の緊張を緩和する簡単な方法を5つ紹介しましょう。
呼吸法による緊張緩和
緊張により心拍数があがり呼吸が激しくなっている時は、息を吸い込むばかりで吐き出すことをしていません。深く息を吸い込みゆっくり吐き出す。いわゆる深呼吸をすることで心拍数が安定していきます。また、深呼吸をすることで副交感神経の働きが活発になることから、リラックス効果も高まります。
筋肉を緩める
さらにリラックス効果を高めるには、筋肉を緩めることが必要です。深呼吸をして息を吐き出す時には、思いっきり脱力してみてください。数回繰り返すと肩の力も抜けてきます。
筋肉を緩めるには、ツボ押しも効果的です。手の親指と人差し指の付け根の間「合谷」というツボを親指で押したり、手のひらの真ん中にある「労宮」というツボを5秒程度押し続けるというのも即効性があります。
緊張状態にあることを認める
「緊張してはダメだ」と思えば思うほど緊張感は高まってしまいます。逆に自分は今緊張しているということを認めちゃいましょう。
「緊張しています」と口に出して言うことは、悪いことではありません。むしろ実直な性格が相手に伝わって高評価になることもあります。
プレゼン前の2分間、パワーポーズをする
ハーバード大学の社会心理学者、エイミー・カディ氏は、TED Talk「ボディランゲージが人を作る」の中で、「ボディランゲージは自分に対する他人の見方に影響を与えるとともに、自分自身にも影響を与えている」と語っています。彼女によれば、パワーポーズ(力強さを感じるポーズ)を2分間行うだけで、力や自信が湧いてくるのだそうです。
実際にMBAスクールの学生を対象にした実験では、パワーポーズを2分間行ったグループと無力のポーズを2分間行ったグループに分けて調査を行っていますが、2つのグループには明らかな差が出ています。
ポーズ後にギャンブルの機会が与えられると、パワーポーズのグループでは86%の人が大きな賭けに出ますが、無力ポーズのグループは60%。ホルモン数値にも変化が出ていて、支配性ホルモンであるテストステロンの数値は、パワーポーズのグループは20%増加し、無力ポーズのグループは10%減少、ストレスホルモンであるコルチとゾールの数値は、パワーポーズのグループは25%減少し、無力ポーズのグループは15%増加したそうです。
<パワーポーズの例>
<無力のポーズの例>
プレゼン前に身体を縮めてPC画面をのぞき込んでいたり、緊張を抑えるために腕を組んだりすると、無意識のうちに無力のポーズをとっていることになりますね。プレゼンの前は、背筋を伸ばしてパワーポーズをとるようにしましょう。たったこれだけのことで自信が湧いてくるんです。
緊張を和らげる薬もあります!
「いろいろやってみたけど効果がない」「人前で話すのが憂鬱で仕方がない」とか、頭痛やめまいがするほどの緊張感に悩まされているという人は、病院で薬を処方してもらうという方法もあります。病院に行くほどでもないけれど…というのであれば、市販薬を試してみるのもよいでしょう。
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あがり症でお悩みの方はこちらの記事も参考にしてください。
⇒あがり症は克服する方法がある!心の準備をして緊張せずに成果を出そう
プレゼンを成功に導くためには練習あるのみ!
通常の社内プレゼンならTEDのスピーカーのように上手く話せなくてもいいし、特別なテクニックも必要もありません。でも、聞き手に伝わるプレゼンをしたいなら、最低限の話す技術は身につけておきたいですよね。
プレゼンの成功は準備が8割。繰り返し練習することが自分の自信に繋がりますよ。
プレゼンの構成や資料の作り方のコツはについては、
⇒初めてのプレゼンを成功させるコツとは?ー上手な構成と資料作り編
の記事を参考にしてくださいね!
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