皆に好かれる人たらしの特徴とは?綾野剛や秀吉から学ぶ世渡りの極意
初対面なのに違和感なくスッと心の中に入ってくる人、迷惑をかけられてるのに許せちゃう人っていますよね。なぜかみんなに愛され、許される人、そうそれが「人たらし」です。
「人たらし術」なんて言うと、人を操るようなイメージがあるかもしれませんが、芸能人・著名人には「人たらし」で人気を集めている世渡り上手な人がたくさんいるんです。新入学や就職などで新しい環境にデビューする人、リアルな人との付き合い方に悩みがある人、もっと人から好かれるようになりたいと思う人は、ちょっとこの世渡りテクをマネしてみませんか?人間関係の輪がグーンと広がっていきますよ!
気負うことなく自然と周りに馴染んじゃうコミュ力の高い人をみると、正直うらやましいな~と思います。さて、そこにはどんな秘密があるのでしょうか?
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人たらしの意味とは
最近は誉め言葉として使われることが多い「人たらし」という言葉ですが、そもそもどんな意味があるのでしょうか?
本来はいい意味じゃない言葉
人たらしの“たらし”は、漢字では“誑し“と書き、人をたぶらかす、騙すという意味があります。よく言う「女たらし・男たらし」というのは、異性を騙す、誘惑する、弄ぶ悪い男(女)という意味で、軽蔑や嫌悪感をこめて使われることが多いですよね。「人たらし」というのも、「裏で人を操ろうとする計算高い人」という意味で使われることがあります。
人たらしはコミュ力+人間味
ただ、最近はこの言葉のイメージがちょっと変わってきているようです。「アイツは人たらしだから…」って言うときって、自分がいいように操られていると思いながらも、「まぁアイツのことだから、仕方ないか…」と、甘んじてその状況を受け入れている、相手に対して嫌悪感を持っていないときにも使われています。
例えば、ダメダメで抜けたところがあるけど、なぜか憎めない人、特別美人やイケメンじゃないのに、いつも周りに人が集まっている人っていますよね。そんな人に対して使われることが増えています。単にコミュ力が高いだけじゃなく、人間味あふれる人が「人たらし」なんですね。
上司との関係は豊臣秀吉に学ぶ
与えられた仕事に一生懸命取り組む
秀吉が信長の小者として仕えていた頃は、使い走りから馬の世話まで、何事も一生懸命に取り組んでいました。絵本太閤記には、
会社の仕事も、新人のうちは雑用ばっかりのはずです。「自分にはもっと能力があるのに…」とふてくされたり、「雑用なんて誰がやっても同じ」と手を抜く姿は、必ず上司に見抜かれてしまうものです。
雑用もまともにできない人に責任ある仕事は任せられませんから、この状態だといつまでも雑用仕事が続いてしまうわけです。上司に認められたければ、まずは与えられた仕事を精一杯やることが大切です。
ニッチな要求に気づき行動する
秀吉のエピソードで最も有名なのは「信長の草履を懐で温めた」という話ですよね。
同期の仲間から頭一つ飛び出すためには、与えられた仕事をただやるだけじゃダメなんですね。上司の期待以上の成果を出すことで、「おっ!やるな」と一目置かれる存在になります。
ルーティンの仕事だと、つい惰性で同じことを繰り返してしまいがち。ですが、どうしたらもっと良く出来るのか?と創意工夫することや、上司が何を望んでいるのかに気づき、実際に行動することが大切です。
この場合、秀吉は「信長様の足が冷たくなっているだろう」ということに気づき、そして「草履を温める」という行動をしました。初めは「尻に敷いていたんだろう」と怒った信長ですが、懐の証拠をみて納得します。
一度怒ってしまった反動もあり、秀吉への好感度は一気にアップ!「ういやつじゃ~」となるわけです。何となく信長が秀吉の手のひらで転がされているような気さえしますが、これこそ「人たらし」のテクニック。
残念なことに、最近は気づいても行動しない人が多いんですよね。「ゴマすりと思われたくない」「余計なお世話だと思われたくない」「悪目立ちしたくない」そんな思いが行動にストップをかけてしまう…。
良いと思ったことに躊躇する必要はないんです。失敗しても笑って許してもらえるのは新人のうちだけ!失敗を恐れない行動力を身につけましょう。
顧客との関係づくりは小泉進次郎さんが達人
政治家や経営者など、世界のトップリーダーたちの中にも「人たらし」と呼ばれる人たちがたくさんいます。日本の政界の若きプリンス小泉進次郎さんもその一人。進次郎さんからは、顧客との付き合い方について学んでいきましょう。
相手に興味を持つ・知るための準備を怠らない
演説上手で知られ、地方からもひっぱりだこの進次郎氏ですが、有名なのは、演説にご当地ネタを必ず入れてくることです。その地方の方言で挨拶したり名産品について触れたりすることで、観客に親近感が生まれます。
しかも「名産の●●は、美味しいですよね」というような上辺だけの言葉ではなく、「とっても歯ごたえがあって美味しかった!残りは持ち帰って車の中で食べます」というように、実際に「食べた」ということをイメージさせたり、「持ち帰って食べる」と言うことで、「本当に気に入っているんだ」ということを伝えています。
自分のことに興味を持ってもらったり、自分に関わることを褒められるのは、誰だって嬉しいものですよね。これだけでも観客との距離はぐっと縮まります。
ちなみにこちらの動画が実際の進次郎氏の演説風景です。地元横須賀での短い演説ですが、見事に聴衆の心をとらえています。プレゼンや講演など、人前で話す機会が多い人は、ぜひ参考にしてください。
「どこで食べたの?」とか「美味しいお店があるからお教えしますよ」とか、その場にいる人全員がその話にノってくれる。まさにテッパンネタね!
今はSNSが発達しているので、FBやインスタなど相手のことを調べるためのツールが色々ありますよね。出身地や出身校、趣味などから自分との共通項を探してみたり、相手が興味を持ちそうな話題をふってみるとか、色々応用できると思います。
ただし、あまりプライベートな話に突っ込み過ぎるのは禁物。逆に警戒心をもたれてしまう場合もあります。ストーカーチックにならないよう、ほどほどにしておきましょう。
初対面の人や顧客と話すが苦手という人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
⇒「雑談は苦手」を克服する方法!職場やママ友付き合いが苦痛なあなたへ
⇒雑談でスベらない鉄板ネタはコレ!会話の糸口に使える小ネタのまとめ
相手の名前を呼ぶ
進次郎氏が取材を受けるときには、必ず「●●さんの質問ですが…」というように記者の名前をつけて回答するのだそうです。名前を呼ばれた方は、その他大勢から自分を個として認識されたと感じますから、嬉しくもあり、自分の発言に対する責任を感じるようになります。そして進次郎氏を「貶めてやろう」「批判してやろう」という気持ちは自然に薄れてしまい、悪意ある質問ができなくなってしまうんですね。
「相手の名前を呼ぶ」というのはトップリーダーをはじめ、営業マンや接客業の人たちが、よく使うテクニックです。「あなたに興味がある」という思いを自然に示したり、「あなたは特別」という優越感を与えることができる効果的なテクなので、ぜひ実践してみてください。
相手を否定しない・ミスも笑いに変える
何か失敗をして、いたたまれない思いを感じたり、穴があったら入りたい…と、消え入りたくなるときってありますよね。そんな窮地を笑いで救ってくれるのが、「人たらし」な人たちです。救われた人は一変にあなたのファンになるでしょう。
進次郎氏が安全保障委員会で発言する際、委員長が間違えて「小泉純一郎君!」と、お父さんの名前で呼びかけてしまったことがあります。そのとき進次郎氏は「さっそく緊張を解いて頂き、ありがとうございます」と、ウィットにとんだ切り替えしをしたそうです。場を和ませると同時に委員長のフォローまでやってのけるとは、さすが!ですよね。
また、相手を否定しないというのも重要なポイントです。相手の意見に対して「いやそれは違うでしょ」と頭ごなしに否定してしまうと、その後は、対立するか相手が無言になるかのどちらかしかありません。
例え自分の意見が正しかったとしても、説き伏せられた相手には、嫌な思いしか残りません。自分と異なる意見であっても、一旦は受け止めて、その後「私はこう思う」というIメッセージを使って話すようにしましょう。
政治家の場合、党が違えば対立するのが当たり前で、「相手をねじ伏せてなんぼやねん」というところがありますが、進次郎氏の場合はうまい切り返しで好感度を上げています。
例えば、事業仕分けの際の蓮舫氏との対決では、「私はいまの答弁を聞いて、蓮舫さんがなぜ人気があるのか分かりませんね」と返したそうです。批判的な言葉ではありますが、その裏で「蓮舫さんは人気がある」という事実を述べています。
単に相手を叩くのではなく、認めるところはちゃんと認めることで、本人や周囲の人たちに後味の悪さを感じさせることなく、建設的な意見交換ができるようになります。
先輩や同僚との関係は綾野剛やニノがお手本!
強面の犯人役から愛情あふれる医師役まで、どんな役柄にもぴったりハマるカメレオン俳優として名高い綾野剛さん。最近はバラエティー番組への出演が増えて、意外な素顔が明らかになってきました。
人との縁や繋がりを大切にする
日本TV系のバラエティ番組「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」に登場したときには、こんな「人たらし」エピソードが語られています。
すごいですよね~。お金を使って後輩たちに大盤振る舞いする大御所さんたちはたくさんいますが、見ず知らずの人に、縁を感じたからという理由だけで、舞台に招待するなんて中々できませんよね。
さらに綾野さんは、「休日はロケでお世話になった人たちに会いにいくのがライフワーク」なのだそうで、人との縁や繋がりをとても大事にしていることがわかります。だから交友関係がとっても広い!
小栗旬さんや山田孝之さんなどの俳優仲間をはじめ、ワンオクTAKAさんやゴールデンボンバー樽美酒さんなどのミュージシャン、その他、芸人さん、格闘家、映画監督など、多種多様な人たちと世代を超えた繋がりを持っています。横の繋がりって、社会に出てからとても大切になります。
- 出会った人を「自分にとってメリットがあるかないか」で切り捨てたりせず、「出会ったことには何か意味がある」と思うこと。
- 上下関係や敵対心を除いてフラットな気持ちで付き合える仲間を増やすこと。
最初からギブ&テイクの関係を望んでは、相手は遠ざかっていくだけです。ギブ&ギブ、見返りを求めずに相手に貢献する姿勢が、本当の信頼関係や絆を作ってくれるはずです。
ほめ上手になること
綾野剛さんが「人たらし」と言われる理由は、ほめ上手というのも理由の1つです。
フジTV系「ダウンタウンなう」では、松本人志さんに対してこんな風に話しています。
松本さんが綾野さんに対して「一度プライベートで飲みに行ってから、必ず出演したDVDを送ってくれる。そうすると観るし、そしたら好きになっちゃう」とコメントすると、坂上忍さんが「それって計算?」と尋ねます。
「いえ、好きな人にしかできないですね」「今のところ松本さんしかいないです」と答えています。これには松本さんも「おっちゃん、高揚してくる~」と大興奮でした。
また、映画「新宿スワンII」の舞台挨拶では、「女優になれるなら誰になりたい?」との質問に、「小栗旬の妻になってみたい」「山田優さん(本作で共演)は地に足が着いた、本当に優しい本物の女性」と絶賛したそうです。
これって、小栗さんにとっては「自分の妻をほめられたこと」「自分の妻になってみたいと言われたこと」で、二重に嬉しいですよね。その場にいた山田さんも自分がほめられたことはもちろん、その場にいない旦那様を引き合いに出されたことも嬉しかっただろうと思います。
ほめられれば誰でも嬉しくなるものですが、ただストレートにほめるよりも効果的なやり方があります。
- 「あなただけ」という特別感を出すこと
- 本人そのものではなく、その人の持ち物、作品、趣味などを使って間接的にほめること
- 本人がいない場所でほめ、それを第三者から伝えられること
わざとらしくならないように、さりげなく会話に織り交ぜられるといいですね。
柔軟でポジティブな思考
綾野さんは、自分の出番がなくても出演者に挨拶するためだけに現場に行ったり、バラエティに出演するときも共演者一人ひとりの楽屋を回って挨拶し、番組にもものすごく協力的なのだそうです。
ご本人いわく「こちらがお邪魔させてもらっているのに、斜に構えている役者とか見てると”ん?”って思う」のだそうで、この言葉も綾野さんの人柄をよく表していますよね。
他人のテリトリーに入っていくのだから挨拶するのが当たり前だと思うのですが、役者さんの中には、芸人を見下すようなヘンなプライドや固定観念があったりする方もいるようです。素で話すのが苦手なのに、事務所にムリヤリやらされているという「やらせれ感」で斜に構えてしまう人もいるのかもしれませんね。
仕事にも自分にもプライドを持つことは大切ですが、それで相手を見下したり、固定観念に縛れることは、自分の行動範囲を狭めるだけです。また「やらせれ感」というネガティブな思いを感じながら行動しても、よい結果がでるわけがありません。嫌なことの中にも自分の役に立つこと、楽しみなことを見つけて、ポジティブに行動すれば、結果はおのずと変わってくるはずです。
誰からも好かれる人って、やっぱりポジティブな思考を持ってる人ですよね。いつも不満ばかり言っている人、卑屈な人、他人の悪口ばかり言っている人、こんなネガティブな感情に包まれている人は、一緒にいても疲れるばかりなので、人はどんどん離れていっちゃいます。
自然体なのに周りを巻き込む力がある
嵐 「LIVETOUR Are you Happy?2016」 公式グッズ ポスター (二宮和也)
こういうことを気負わず自然にやってしまうのが、綾野さんのすごいところなのですが、その綾野さんが「人たらし」として絶賛しているのが嵐の二宮和也さんです。
映画「GANTZ」で共演したとき、初対面のニノは「剛君さぁ~」とスッと懐に入ってきたのだとか。綾野さんは+actという雑誌のインタビューでニノさんのことをこんな風に語っています。
自然体なのに、なぜか周りを巻きこんでしまう。これぞ「人たらし」ですね。多くの俳優さんや芸人さんたちから
- とにかく優しい
- 大人
- 気づかいがすごい
- かわいい
と評され、ダウンダウンの浜田さん、チュートリアル徳井さん、南海キャンディーズの山ちゃんからは「ニノなら抱ける」と宣言されているほどです。男性からも愛されてるってすごいですよね。
ニノさんの魅力は、相手が年上だろうと年下だろうと対応が変わらずフラットで、相手のパーソナルスペースに違和感なく入り込めるところだと思います。撮影現場では、下っ端のスタッフさんにも気軽に声をかけたり、一人でポツンとしている人に、名前を呼んで話しかけたりしているそうですが、周りを巻き込む力って、そんな小さなところで生まれるんですね。
できることから始めてみよう!人たらしの世渡りテク
いかがですか?「人たらし」って、「完璧な人間になること」や「他人に尽くしまくること」ではありません。他人に興味を持つ、共感する、貢献する、そんな気持ちがあれば、人は自然とあなたの周りに集まってくるはずです。
今回紹介した人たらしのポイントを全部実践しようとするのは難しいかもしれません。まずは出来ることから始めてみましょう。人間関係や仕事のスタイルが大きく変わるかもしれませんよ。
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