ペットショップの売れ残りは里親に出される?目指せ殺処分ゼロ!
可愛い仔犬たちが並べられているペットショップ、あまりの可愛さに足を止めてしまう人が多いのではないでしょうか?ですが、その可愛い犬や猫たち、売れ残ったらどうなるのか考えたことってありますか?
海外に比べて日本は、動物に対する法律や決まりごとが遅れていて、今でも多くの犬や猫が動物実験に使われたり、殺処分され苦しい思いをしています。可愛い!だけでペットショップに行くのではなく、ちょっと悲しい現実を知って受け止めて欲しいと思います。
Contents
ペットブームの到来
犬猫が出演するCMも100社以上あると言われていて、ペットブームが続いています。2003年の内閣府による動物愛護に関する世論調査では、全体の34.3%もの人がペットを飼っていると答えました。(参考:平成22年内閣府世論調査)
ペットショップの現状・みんなの声
画像は真実を語る #ペットショップ
1円の犬
犬や猫はモノじゃないんだよ❗
売れ残りを投げ売りすんな❗ pic.twitter.com/gZJIFVO4ON— stop vivisection (@hana_ko45) 2017年6月27日
野良の殺処分は助けられる可能性があるけど
ペットショップが売れ残りの子達を
闇に葬る殺処分は
愛護の手が届かない…愛護提携病院の先生と話してた…
日本も狂ってる…
— りり(乂’ω’)❤️猫組🐾 (@lilanyan1) 2017年6月18日
全国のペットショップの経営者の皆さん、殺処分を控えてる動物達を引き取って、里親募集コーナー設置を組合ルールで義務付けませんか?だって貴方達が売った動物達がモラルのない扱いで死の危険にさらされてるんですよ。そのぐらいのケアしましょうよ。売れ残りだって殺さずに里親に出してくださいよ。
— 【bot>tweet】wild cats (@rintan38nosuke) 2017年6月27日
友人家のわんこ・りゅうクン 5歳。ヨーキーとマルチーズのmixなのですが。ペットショップの「売れ残り品」。1匹 1万円で〔業者〕に引取られるところを友人が買取りました。価格は〔業者〕引取りと同じ1万円。お店の人の言葉「もっと可愛い子犬ちゃん居ますよ」#秘密結社老猫倶楽部番外編 pic.twitter.com/arnoSkgWXt
— カラスageha (@kijikone_ageha) 2017年6月14日
日本の殺処分の現状
まずは日本で、どれくらいの犬や猫が殺処分されているか見ていきましょう。
by bitomos マリモ(参考:総務省 統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」)
このグラフを見ると、殺処分数は犬も猫も年々減少していることが分かります。
どうして殺処分されるのか
どうして殺処分される犬や猫がいるのかというと
- ペットショップで売れ残ってしまった
- 責任感のない飼い主により保健所に持ち込まれた
- 逃げてしまい飼い主が見つからない
というような理由があります。今回はペットショップの売れ残りについてをメインで進めていきますが、その他にもまだまだ考えるべき点が盛りだくさんだということは知っていてください。
ペットショップの売れ残りはどうなるの?
私たちが犬や猫を飼おうと思ってまず足を運ぶのが、ペットショップです。ペットショップには小さな子犬や子猫が展示されていて、見ているだけで思わず買ってしまいそうになります。
ですが、その犬や猫が良く売れるのは生後2か月程度までだと言われています。どんどん成長してしまった犬や猫は、売れ残ってしまいます。
また、体の弱い子や綺麗でない犬や猫もなかなか売れません。売れ残った動物たちは、どうなってしまうのでしょうか?
低価格で販売される
売れ残った犬や猫は、まずは販売金額を下げて売り場に出されます。筆者の地元は田舎なんですが、例えばトイプードルの子犬は10万円以上の値段で売られています。ですが、大きくなってしまったプードルは5万円程度、もしくはそれ以下の値段がつけられています。
スタッフが飼う
値段を下げても売れない場合、ペットショップのスタッフが引き取るということもあります。もしくは、ショップの看板犬になれる犬も中にはいるようです。
里親に出される
これは常識があって動物が大好きなスタッフがいる場合ですが、ペットショップで売れ残った犬や猫の里親を募集することもあります。
繁殖犬にする
ペットショップで繁殖を行っている場合、売れ残った犬は繁殖犬にまわされることがあります。良いブリーダーの元にいければいいのですが、中には悪徳ブリーダーと呼ばれる人達もいて、そこに連れていかれる犬たちは、繁殖のためだけに使われ、とても苦しい生活を送ることになります。
保健所に連れて行く
2013年以前は、売れ残った動物を保健所に持ち込むというケースがありました。ですが、2013年には「動物愛護法」が改正されました。この改正によって、飼い主と動物取扱業者に「動物がその命を終えるまで適切に飼養すること(終生飼養)」と「販売が困難になった動物の終生飼養を確保すること」が義務付けられたのです。
これによって、ペットショップの売れ残りが保健所に持ち込まれることは減りましたが、今でも個人のふりをして持ち込んでいる業者もあるようです。
その他のケース
この他には、売れ残った動物たちは動物実験業者に渡されたり、悪質なペットショップだと山奥に繋いだまま放置したり、冷凍庫に入れて殺してしまい破棄するといったとっても酷いケースがあります。
目指すは殺処分ゼロ!!
海外を見習え!
イギリス、ドイツを始めとして、ヨーロッパ圏やオーストラリアなどは「動物愛護先進国」だと言われています。その国々に比べると日本は、かなり遅れています。イギリスは特に動物愛護の精神が強いのですが、そのイギリスではペットショップで犬や猫を陳列して販売することを、ブリーダーや販売業者が自ら制限しているのです。
現実を知って、伝えていくこと
殺処分は私たちの見えないところで行われています。でもそれは、確実に行われていて、今この瞬間も多くの命が奪われているのです。
確かに、殺処分のことを調べれば調べるほどつらい気持ちになります。ですが、その現実から目を離してはいけません。この動画をご覧ください。
これは、殺処分ゼロを願い作られた、保健所に持ち込まれる犬のお話です。可愛がられ飼われていた一匹の犬。ですがその飼い主に子供が生まれ、犬は「邪魔者扱い」されるようになります。
邪魔になった犬はどうなるかというと、保健所に連れていかれるのです。そして待っているのはガスによる殺処分。
「こんなの物語の中の話で大げさだよ!」なんて思うかもしれませんが、子供が生まれて犬や猫を飼い続ける余裕がなくなったとか、子供のアレルギーが心配という理由で、今まで大切にしていた犬や猫を簡単に保険所に連れていく人はたくさんいるのです。
動物を飼うなら最期まで責任を持つ
日本でも「改正動物愛護管理法」が施行され、ペットの飼い主は原則として捨てることが許されなくなりました。これにより、動物を飼ったら、一生面倒を見る責任が生じることになりましたが、それでも無責任に動物を捨てたり、身勝手な理由で犬や猫を保健所に持ち込む人はいます。
これができないことには、殺処分ゼロは不可能です。もし今動物を飼っているのであれば、何があっても捨てたり保健所に持ち込まないで下さい。
もしこれから動物を飼う予定があるのであれば、その動物が寿命を迎えるまで飼い続ける覚悟を持ってください。その覚悟や責任が無いのであれば、絶対に飼ってはいけません。
里親募集や譲渡会を利用しよう
動物を、最期まで飼い続ける覚悟ができたのであれば、ペットショップに行くのではなく、里親募集している犬や猫を譲り受けたり、譲渡会に行ってください。譲渡会では、保健所に持ち込まれた犬や猫の新しい飼い主探しをしています。こうすることで、殺処分から逃れることができる犬や猫が増えるのです。
また、いつまでもペットショップを利用する人が減らなければ、売れ残って殺処分になる犬や猫も減りません。
里親探しはこちらから
里親探しは、以下のサイトをご覧ください!
犬と猫の里親を常時募集しているサイトです。飼うときのアドバイスなども載っています。
自分の住んでいる地域での里親探しを検索することができます。
スタッフさんのピックアップ犬や、即日譲渡可能な犬、事情のある犬など分かりやすくわけてあり、条件に合った犬や猫を探しやすいです。
譲渡会検索はこちらから
譲渡会の検索は以下のサイトをご覧ください!
全国で開催される、譲渡会の情報が集まっています。
ペットショップが里親探しを始めた!
筆者はこのニュースを見た時に、素晴らしいと感動しました。悪徳ブリーダーやペットショップは、とにかく金儲けのために犬や猫を大量に販売しています。筆者の中で、ペットショップのイメージが良い意味で崩れた瞬間でした。
なんと岡山県にあるペットショップ「chou chou(シュシュ)」が、犬や猫の展示販売をやめ、保護された犬の里親探しを始めたというのです!
画像引用:chou chou Facebookより
chou chouでは、以前は他と同じように商品として犬や猫を販売していました。どうして生体販売をやめて、里親探しに切り替えたのか、責任者の方はこう話しています。
『ペットを飼おうと思えばペットショップへ』というのが当たり前で、日本全国どこでもお店はあります。ペットを飼いたいという人がいる一方で、飼い主に捨てられ殺処分を待っているペットもいます。その二つを結びつけたいと思ったんです
利益よりも、動物の命を考えた決断と行動、本当に素晴らしいことだと感じます。chou chouでは現在も、NPO法人の協力を得ながら、動物愛護センターや保健所などから犬を引き取って、店頭で里親探しを行っています。
chou chouでは、動物の引き渡しにちゃんと条件があります。もし里親希望の人がいた場合、スタッフが希望者の家に行きます。
- 狂犬病予防ワクチンを打つこと
- 混合ワクチンを打つこと
- 自治体で犬を登録すること
- 最低でも6カ月は近況報告を怠らないこと
などを条件として、ようやく犬が里親の元へと渡されます。
1匹でも多くの動物が幸せになれる世界を
いかがでしたか?知らなかったことがたくさんあったのではないでしょうか?あなたの周りに、犬や猫を飼えなくなったとか、邪魔になったという人はいませんか?もしいるのであれば、今回知ったことを伝えてみてください。
動物はものではありません。私たち人間と同じ、大切な大切な「命」なのです。命に大きさなんてありません。みんなが平等に生きることができるのです。
今から動物を飼う予定であれば、それなりの覚悟をしましょう。「可愛い」だけでは命は預かれません。
動物に対する国の対応というのは、とても遅いと感じます。ですから、私たち個人が考えて行動していかねばならないのです。
bitomos編集部プロフィール
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