離婚時の財産分与って?知っておきたい財産分与の基礎知識を簡単に!
これから離婚を考えている方は少ながらず「財産分与」について話し合うことになると思います。ですが、そもそも何が財産と見なされるのか、借金やローンはどうなってしまうのか…などなど、疑問に思う事がたくさんありますよね!
そんな離婚時にしっかり考えたい問題「財産分与」について解説していきたいと思います!
Contents
財産分与とは?
夫婦の共有財産
財産分与というのは、夫婦で協力して得た財産(現金・車・家など)を離婚の際に分ける事を指します。基本的にはどちらかが専業主婦(主夫)でも、財産は2分の1に分けることになっているそうです。
どのようなものが財産分与の対象となるのかは後ほど記述しますが、ただ単に「財産は半分こ」ではなく、それぞれの事情等を踏まえた上で財産分与の割合を決める事も出来ます!
財産分与には以下の3つの名目があるので、頭に入れておくことでこれから離婚を考えている方は、財産分与の仕方の参考になると思いますよ。
清算的財産分与
一般的には、こちらの清算的財産分与を「財産分与」と呼んでいます。要するに、夫婦で得た財産は離婚する際にそれぞれの財産に分けましょう!(清算しましょう)というものです。
扶養的財産分与
こちらの扶養的財産分与は、生活苦の配偶者が離婚後に自立できるまでの期間は経済的に助けてあげましょう!という主旨のものです。
病気を抱えていてなかなか1人で生活していけるだけ働きに出られない人や、子どもがまだ小さく保育園も入園出来ないような状態であれば、養育費や児童扶養手当などだけで生活しなければなりませんよね。筆者もシングルマザーですが、それは現実的に相当厳しい生活になります。(むしろ生活は成り立たない)
このような、いわゆる経済的ハンデを考慮して、配偶者が自立するまでの間は離婚をしても経済面は一定期間支えて行くというものを扶養的財産分与と言います。
慰謝料的財産分与
こちらの慰謝料的財産分与は、慰謝料の代わりにそれ相当額を財産分与に当てるというものです。でも言ってしまえば、要するに慰謝料ってことですね。
筆者も離婚の際こちらの方法で財産分与をしたのですが、「慰謝料」という響きがとても嫌だという元旦那が「財産分与」という名目の方が良いという事でこちらの方法を選びました。金額が変わるというものではなく、名目が慰謝料から財産分与に変わるだけのものだと考えて頂ければ大丈夫です。
財産分与の対象になる財産
まずは「いつ」得た財産かがポイント
今ある夫婦の預貯金や、マイホームなどの住宅、車がすべて財産分与の対象になるわけではありません。
結婚前に溜めていた預貯金や、車などは個人の財産と見なされることがあるからです。「結婚する前から持っていた財産」か「結婚した後に得た財産」なのかが財産分与の対象となるかどうかを見極めるポイントになります。
今ある財産はいつ得た財産なのかを考えながら、対象となる財産を見て行きましょう!
1:現金
当然ながら預貯金などの現金は財産分与の対象となります!前述したとおり、いつ得た(増えた)財産なのかがポイントにはなりますが、基本的に現金だけを考えるのであれば2分の1に分けることになるでしょう。
2:不動産
結婚してマイホームなどの不動産を購入した場合、こちらも財産分与の対象となります。名義がどちらであっても問題ありません!
でも家を半分にするわけには行きませんので、その時の不動産の評価額を査定して貰い、それを参考に財産分与が行われます。例えば、不動産の評価額が1,000万円だとすれば500万円ずつになりますよね。
なので、家を受け取る側が500万円を他の現金などの財産で帳尻を合わすことになります。住宅ローンなどが残っている場合などはまた後程詳しく解説していきますね♪
3:車
車に関しても不動産と同じで、評価額を算定してもらった上で財産分与をしていくことになります。こちらも名義がどちらであっても財産分与には何も問題ありません!
中には夫婦どちらも愛車を手元に残したい!と揉めるケースもあるみたいなので、評価額ばかりが大事と言うことではなさそうですね…。
4:有価証券
株などの有価証券に関しては、半分に出来るものはそのまま半分にして分けることが出来ます!しかし、分けられないような有価証券などは売却して得た代金を分けるか、一方がすべて所持する場合は評価額分の他の財産を分与することも可能。
5:家具・家電
これも?と思うかもしれませんが、婚姻後に買った寝具や冷蔵庫や洗濯機などの家具・家電も財産分与の対象となります。こちらに関しては、かなり価値のある家具などを持っている場合はしっかり吟味する必要があるかもしれませんね。
6:年金
筆者は若い頃に離婚したので、弁護士さんに年金の財産分与について話を振られ「そんな先のこと考えられないよ~」と思っていた記憶があります。(笑)
しかし、これも大事な財産分与の1つです!専業主婦であった場合、夫の扶養に入っていた人も多いのではないでしょうか。夫の給料から払っていたから、夫のモノだろう!と思うかもしれませんが、年金も分与するべき対象なんです!
こちらの割合については、加入している年金や期間などによって異なります。若い方はイマイチイメージ出来ないかもしれませんが、将来の自分の生活に欠かせないものなのでしっかり考えて下さいね!
7:退職金
退職金についても、退職を近い将来に控えており、退職金が貰える場合は財産分与の対象となります!熟年離婚などが増えてる現代ですので、退職金は重要な財産分与ではないでしょうか。
借金などのマイナスってどうなるの?
住宅ローンなど
住宅ローンや車のローンなど、そのモノの価値があってもローンの返済が終わっていなければ不動産や車を分与されても何だか不公平に感じてしまいますよね。このような場合は、不動産や車の評価額からローンの残債を差し引いて財産分与を行うそうです。なので、引き受け損ということではなさそうです。
しかし、筆者もマイホームを持ってからの離婚で「家はあげるよ!」と言われたのですが、大きい家は光熱費ももちろん高いので生活を維持出来るか不安で断念しました。こう言った離婚後の生活の維持なども考慮して考えた方が良いかもしれませんね。
借り入れ
どんなローンも財産分与の対象になるわけではありません!財産分与が対象となるのは、婚姻中に夫婦の共同生活の為に組んだローンや借り入れが対象となります。
例えば、収入に見合わないような個人的な高い買い物(浪費)などは、財産分与の考慮の対象にはなりません。ギャンブルなどにあてた借り入れなども同様です。
後で後悔しないように…納得の行く話し合いを!
離婚の原因は横に置いといて…。いざ離婚するとなると、このようなお金の話は避けられません!離婚を意識し始めたら準備しておきたいこと!知っておきたいあれこれでもお話ししていますが、離婚は本当にたくさんの労力を使います!その疲れなどにめげずに、しっかり財産分与について考えて欲しいです。
「お金がすべて」ではありませんが「お金がなければ成り立たない」のも事実です。目先の現金だけに目を向けず、今ある財産を今一度見直し、自分に必要なものを見極めて下さいね!
▼お子さんが居る方は、財産分与だけではなく「養育費」というお金の問題も出てきます。養育費に関してはこちらで詳しく解説していますので、合わせてお読みください。
離婚後の子どもの養育費は親の支払い義務!知っておきたい相場などbitomos編集部プロフィール
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