男性の更年期障害の症状が夫婦仲悪化の原因に！？リアルな実例5選

更年期障害。この言葉を聞いて、女性は誰でもいつかは通る道と思うものでしょう。閉経が近づいた頃から、45~55歳の10年間に更年期の症状を感じる人が多いと言われていますね。が！実は男性にも更年期障害があることを知っていますか？

今回は、なかなか認知されにくい男性の更年期障害についてご紹介します。男性更年期障害の症状が夫婦の仲を悪くさせる原因になるという説もあるので、実際にどんなものなのか女性も知っておくといいですね。

更年期障害の症状は女性・男性ともにある

女性は45歳～55歳に差し掛かるとそろそろ閉経を意識する様になり、それと同時期に更年期障害の文字が頭をよぎります。女性だったら誰でも同じ様に意識することでしょう。

実は男性にも更年期の症状があるのを知っていますか？男性芸能人がその症状を雑誌やＴＶ番組で語っているのを聞いて、初めて知った人もいるようです。

女性の更年期と比べると、それまであまり世の中では語られてこなかったことのように思います。実際、診察に行っても鬱と診断されて終わってしまうケースも多かったせいでしょうか。

女性と男性のどちらにもある更年期障害。その原因はどのようなことで起こるのでしょう。女性と男性では違いがあるのか見ていきましょう。

女性の更年期障害の症状

女性の更年期障害は、女性ホルモン（エストロゲン）が関係しています。年齢とともに卵巣の機能が低下してきて、卵巣で分泌されていたエストロゲンが減少してきます。

45歳くらいから減少する女性ホルモンを、脳（視床下部にある下垂体）が作りなさいと命令します。でも、卵巣の機能低下のために作られないと言う状況に脳が混乱して、自律神経の乱れも引き起こします。

これによって更年期特有の様々な症状が現れることを、更年期障害と呼んでいます。女性の更年期障害の主な症状は次のようなものがあります。

【カラダの症状】
・だるい・たちくらみ・疲れやすい多汗・関節痛・肩こり・手足の冷え・耳鳴り・ホットフラッシュ（のぼせ、動悸、ほてり）・手足のしびれ・腰の痛み・肌や目、口の乾き・尿トラブル・めまいなど

【精神面の症状】
・イライラ・不眠・不安感・うつなど

　

 

男性更年期障害の症状

男性更年期障害はLOH症候群（加齢男性性腺機能低下症）と呼ばれていて、男性ホルモン・テストステロンが大きく影響しています。男性ホルモンであるアンドロゲンのほとんどを構成しているのがテストステロンです。男性の更年期障害の原因はテストステロンの減少によるものです。

女性のエストロゲンの分泌の減少と同じ様に男性も40～45歳あたりでテストステロンが減少してきます。女性の場合は閉経というわかりやすい目安があり、個人差はあるものの、閉経の5年前後で更年期障害の症状が現れる人が多いと言われています。対して、男性の場合では更年期障害の症状は何の兆候もなく突然現れると言われています。

また、更年期障害の原因には男性ホルモンの減少に加えて、ストレスも入ってくるようです。女性の場合は、更年期障害の重症化の原因としてストレスが関係する場合もあります。

男性更年期障害の症状は女性と似た症状に加えて、男性特有のものがあります。

【男女共通の症状】
・だるい・疲れやすい・のぼせ・動悸・ほてり・めまい・イライラ・怒りっぽい・不眠や寝つきが悪い・早く目覚めるなど睡眠障害・不安・うつなど

【男性特有の症状】
・頻尿・集中力の低下・意欲喪失　・性機能減退・性欲の低下・EDなど

その他にはテストステロンが減少するとなんと、ぽっちゃりメタボ体形になってきます！というのは筋肉がなくなり脂肪になってしまうという症状があるからです。

男性の場合は仕事に対しての意欲がでなくなったり、性欲の低下でおかしいなと自覚してくることもあります。しかし、そのような時でも「疲労」や「年齢的なもの」という理由で片づけがちになる人も多い様です。

　

男性更年期障害のチェック項目

男性も45歳あたりから次のような自覚症状がないか、更年期障害のチェックをしてみましょう。これらの項目は男性力が低下すると現れたり、感じる症状です。

あなたの旦那様や彼氏が更年期の年代になったら、こんなチェックをしてみるのもいいでしょう。

男性更年期障害で悩んだ芸能人

芸能界でも実は男性更年期障害の症状を経験している人が多いんです。芸能界の人達がメディアで語ることで、「自分もそうかもしれない」と不安を感じている人が「この人もそうだったんだから、自分も大丈夫だ」などと思えて、気持ち的に救いになることもあるのではないでしょうか。

はらたいらさん（1943年3月8日 – 2006年11月10日）

はらたいらさんが体調の変化に気づいたのは1992年あたりの49歳の頃だったようです。だるさや気力のなさ、仕事をしようとしても元気が出なく集中力がないと言うのが始まりだったとか。

「自分でもどうしたんだろうと原因がわからなかった」というご本人ののちのインタビューからも、突然急にきた症状だと言うのがわかりますね。

カラダ自体にもめまいや肩こりの症状はあったようです。はらさんの時代ではまだ世の中に男性の更年期障害という言葉さえ聞いたことがなかったように思えます。はらさんの場合は10年ほど、更年期障害の症状に悩まされていたとのことです。

渡辺正行さん（1956年1月24日 生）

タレントとして活躍されている渡辺さん。現在還暦を過ぎていますが、50歳の頃にイライラして怒りっぽくなって、その他にも寒気などの症状があったとTV番組で語っていました。

まさか更年期障害だとは思っていなかったのでしょう、その同じころにある舞台の初日に今まで感じたことがない緊張感に襲われ、最初は初日だからかなと思っていたそうです。しかしその後もその症状がおさまらなかったため知り合いのドクターに相談すると、更年期障害からくるうつだといわれたとのことです。

東国原英夫さん（1957年9月16日生）

元宮崎県知事の東国原さんは知事時代の50歳の頃にイライラして怒りっぽくなり、多汗などの症状に悩まされたとＴＶ番組で語っていました。その他、年に何回か1週間くらいの微熱があったり、寝汗がひどい状態にもなっていたようです。

テリー伊藤さん（1949年12月27日生）

テリー伊藤さんの場合は46歳の頃に急に夏でも寒気がするようになるような症状がでたそうです。寝るときも靴下を履いて寝るような症状だったとのことです。

テリーさんもはやり、怒りっぽくなったということも語られていました。ここまででも、発汗や怒りっぽくなっていたと言う症状は共通していて、わりとわかりやすいものの様ですね。

そして年齢も更年期と言われるまさにその年齢です。45歳～55歳くらいの年齢では、何か気になる変化があったら「更年期障害かも？」と意識してみるのもいいでしょう。今までと違うことがあったら、重くならなうちに診察を受けることをおすすめします。

男女で違う更年期障害の状況

男性の更年期障害の症状は女性の更年期障害の症状と同じで、個人差があるものですが、男性の更年期障害の症状のせいで夫婦仲が悪くなるケースが多くなっているということです。どういうことなのでしょう。

何年か前から熟年離婚が多くなっているという情報もありましたが、熟年離婚の原因にもなりかねない男性の更年期障害。女性にも更年期障害があるのになぜ、男性の更年期障害が夫婦仲を悪化させる原因になってしまうのでしょう。

女性の更年期障害の状況

女性の更年期障害を取り巻く状況をまとめてみました。

1.女性の更年期障害は月経の状況で閉経が使づいていることもわかるので、心構えがわりとしやすい。

2.女性の更年期障害は誰でもが通る道だと認知されている。

3.女性の更年期障害の症状は、婦人科の受診で軽減されることが知られている。

更年期障害は女性特有のものというイメージが強いので、周囲から理解も得やすいですよね。改善させるために自分でも病院に行ったりなど、行動しやすいということがあります。

男性の更年期障害の状況

男性の更年期障害の状況をまとめてみました。

1.男性の更年期障害はまだまだ世間一般的に女性の更年期障害より知られていない。

2.自分自身でも更年期障害という認識が薄いため、それぞれの症状について、加齢のせいだと思い込みがち。また、うつに関しても更年期障害との結びつきに気づかないことがある。

3.男性の更年期障害は女性の様に月経などのわかりやすい目安がないので、突然にその症状がでることで戸惑う人が多く、女性のように病院の受診する人も少ない。

この様に更年期障害の状況は男女で違いがあります。男性の更年期障害は自分でもあまり理解しておらず、周りからも理解されにくい状況というのが大きいですね。男性の更年期障害が次に挙げるような状況を作りだしてしまい、夫婦仲の悪化を招く恐れがあります。

男性の更年期症状が夫婦仲を悪化させる原因5選

会話がない夫婦

休日に旦那さんが家にいても、会話が全然弾まなかったり、ケースによっては会話が全くない状況になります。その原因は、男性更年期障害の症状の中にもある、意欲喪失や倦怠感からきているのかもしれません。

イライラが伝わる家庭

男性の更年期障害の症状でこのイライラは周りにいる人にも嫌な影響を与えますね。夫婦仲の悪化を生むはっきりとした要因になります。

怒りっぽい旦那との関わり

昔だったら、奥さんが我慢して従うようなところもあったのかもしれませんね。この「八つ当たり」されているような感じは、現代の奥様達には我慢の限界に感じる行為となってしまいます。

ダラダラしている旦那

男性更年期の症状の倦怠感や意欲喪失感が原因となり、この様にダラダラしがちになるということも多いようです。こういう状態がずっと続いていくとうつ症状にも繫がることもあるようです。

それまでバリバリ働いて頼もしく見えた旦那さんの変わっていく姿に、戸惑う奥さんも多いでしょう。

夫婦生活の疎遠

なかなか重要な問題です。女性にだって性的欲求はあって当たり前です。男性の性的欲求のピークは20代であるのに対し、女性は40代でピークを迎える人が多いとも言われています。

また、男性更年期障害の症状として性的能力の低下がおこる場合もあるので、男性自身にとっても大きな問題になりえることですね。

男性更年期の症状対策法

男性自身も40代に入る頃に更年期が訪れるという意識を持つことが大事です。決して他人ごとではないと言う事を理解しておきましょう。そうすることで、いざその時が来た時の心の準備にもなります。

男性の更年期障害の場合は、女性に比べて自覚する人が少ないという状況があります。40代になって症状を感じる前に始める事、または症状が軽い初期の頃に自分で出来る対策はこちらがおすすめです。

質のいい睡眠

脳が男性ホルモンを出す様に命令するのは寝ているときで、朝一番に多く分泌されると言う仕組みがある様です。そのためにも充分な睡眠・質のいい睡眠は男性として元気のもとです。

眠りが浅かったり、睡眠時間が十分ではない状況が続くとカラダだけではなく、精神的にも悪影響が出ると言われています。

更年期症状の中に睡眠障害もあります。そして倦怠感や意欲減退・うつなどがあります。それらの症状を悪化させてしまう原因にならないよう質のいい睡眠を更年期症状が出る前から心がけましょう。

▼質の良い睡眠には、枕も重要なポイント。快眠できる枕を選ぶ方法は、こちらの記事もチェックしてみて下さいね。

枕が肩こりの原因？おすすめの選び方で身体の不調をすっきり解消！

ストレス軽減

男性も仕事などでなにかしらのストレスを抱えている人も少なくないでしょう。ストレスも男性ホルモンの分泌に重要な働きをする副交感神経の邪魔をします。
普段からストレス解消をするように心がけましょう。気持ちの切り替えを上手に出来るといいですね。

それには、趣味を持つことや人と会話することもおすすめです。ご夫婦で同じ趣味を持つことや、ペットを飼って癒されることも効果がありそうです。

▼ストレスの発散方法については、こちらの記事も参考になりますよ♪

ストレス解消法のおすすめを一挙紹介！とっておきの方法で気分転換♪

軽い運動

習慣的にできる軽めの運動もいいと言われています。ジムなどに通うことも気分転換にもなっていいでしょう。

なかなか時間が取れない人は一日30程度のジョギングかウォーキング、そして家の中で出来るスクワットはいかがでしょうか。

女性も男性もそうですが、症状が出ているのにそれを加齢のせいにして諦めてしまい、放置してしまうことで症状を悪化させてしまうことがあります。

 

ここでちょっと男性更年期障害の原因であるテストステロンの話

「男性更年期障害の症状」でもお話しましたが、男性更年期障害はテストステロンの減少が原因とされています。このテストステロンが一番分泌される時間帯というのが、明け方から早朝です！この時に起こる男性のカラダのしくみとして「男性自身が元気な状態」ということで、つまりは「朝立ち」という状態です。

　

 

男性更年期障害の原因、テストステロンは投与できる！

日本国内で厚生労働省に安全にテストステロンを投与できると許可されているのは注射です。なので男性が更年期障害を疑い、自覚症状が強い場合は病院の受診をお勧めします。

疲労感や何か常に不安な気持ちになったり、うつの症状に似ていると感じた時は、特に病院での診察を受けて無理しないことが一番です。

　

 

男性の更年期障害の受診のすすめ

まさか自分が更年期障害だなんて！？？

多くの人が思うかもしれません。でも今までと違う症状や「今までと違う自分」を感じたら、まずはその状況を受け入れましょう。無理に頑張らなくていい事と、受け入れたらあとは専門医の元、回復に向かえることを知っておきましょう。

 

男性の更年期障害は社会生活に困難をきたすこともあるので、男性も女性と同じ様に40代にはいったら、更年期がくるかもしれないということを意識しておくことも大事です。神経質になる必要はありませんが、気になる症状を感じるようになったら一度、専門医の診察を受けることをおすすめします。

このような事があれば、一度受診してみたほうがいいでしょう。

・最近笑ってない…意欲喪失の症状を疑います。
・新聞や本が読めなくなった…集中力低下が疑われます。
・寝つきが悪い・眠りが浅い・よく眠れない…睡眠障害が疑われます。

注意＊男性更年期障害の診察をする場合に血液検査で男性ホルモン（テストステロン）の数値測定をするので、午前中の受診がいいとのことです。男性ホルモンは朝に分泌されるためです。

男性の更年期障害を理解しましょう

今まであまり話題になってこなかった男性更年期障害。でも今は女性の更年期障害と同じで、男性の更年期障害も誰もが通る道です。

男性の更年期障害が夫婦仲を悪化させる理由には、男性更年期障害を悪化させてしまう症状そのものと、周りの理解不足があります。そうならない対処法で乗り切りましょう。