子育ての大変な時期って?時期によって大変さが違うって本当?【就学準備編】
いよいよ小学校が目前!というところまでやってくると、なんだか急に感慨深くなるものです。いろいろな区切りがありましたが、やはり就学というのはその中でも大きな節目ですよね。
入学後、クラスに馴染めるのか、授業をちゃんと座って聞けるのか、そもそも学校生活についていけるのか。心配なことはたくさんあって、子供本人も不安を抱えているかもしれませんよね。
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不安と期待の入り混じった就学前
誰だって、新しいことにチャレンジする時は緊張しますよね。どんなことが起こるのか、楽しみでワクワクする気持ちと、わからないことだらけで不安に思う気持ちが入り混じって何とも言えない、そんな時ではないでしょうか。
「万全の準備をして望む」ことができれば、多少の不安も解消できます。では、就学前の「万全の準備」とは、具体的にはどこまでをさすのでしょうか。何をしておけば、親も子供も不安が解消されるのでしょう。
勘違いの6歳
紆余曲折ありましたが、なんとか一人前の恰好が取れるようになった6歳児。しかしまだまだ子供です。やるべきことをやるべきときに常にできるか、というとそんなことはありません。
しかし、それにもちゃんと子供ならではの理由があるんです。
できるようでできなくて、でも…
言語能力、運動能力ともに幼児というような幼稚さはなくなり、りっぱに大人と競えるようになってきます。能力はあるのに、惜しいところまではできるのに…。それが6歳児の特徴です。
他人との集団生活が送れるが集中力が足りない
状況によって振る舞い方を変えることができるが誘惑には勝てない
ひらがなや勉強に興味はあるがやる気が持続しない
良いところまで行くので後ちょっと頑張りが足りなく見えてしまいますが、それは発想を変えてあげましょう。何もできなかった赤ちゃんが、生まれてわずか6年でこんなにできるようになったんです。
惜しい!をできた!!に変えるには
そもそも子どもには「優先順位」なんて考え方は皆無と言っていいでしょう。あるとすれば「やりたいこと」が最優先事項です。しかし、それでは色々と不都合が起きてしまいますよね。そんな時は、やるべきことを細分化してみましょう。
着替える
朝食をとる
歯磨き洗顔
それぞれの行動はできるのに、一連の動作としてやろうとするとできない。ならば一括りに出来るようになるまでは、「朝の身支度」とするのではなく、一つ一つの出来事をそれぞれのものとして捉えてみましょう。
「習慣化」してしまえば、考えなくても、外からの魅力的な刺激が(テレビやその他の遊びなど)あったとしても手足が動くようになります。そうなるまでには、それぞれの行動一つ一つが完結することが大切で、その積み重ねで一連の流れが身につくのです。
普段からできる就学準備
小学校生活を念頭に置いて、普段の生活の中でも少しづつその準備を始めると思います。トイレに一人で行ける、食事が一人で取れる、着替えが一人でできる、そんな基本的なことの他に、どんなことが必要なんでしょうか。できるようになっていると新生活が楽しく送れることって、どんなことなのでしょう。
案ずるより産むが易し?
幼稚園や保育園に入園前を思い出してください。色々準備をして、それでも足りない気がして心配しながら子供を送り出しましたよね。しかし、実際にはなんとかなってきたはず。親も子供も、その「なんとかなった」をもう一度思い出してみてください。
マナーやルールを理解することができる
善悪の区別がつく
一人で自分のことができる
どうでしょうか。最低限のことができるようになっていると思いませんか?
例えばご飯を毎回完食できないとしても、遊ばずに食事ができる。部屋の片付けが多少上手でなくても、物の扱いは丁寧。これらが逆だったらと考えたら、許容範囲にできるのではないでしょうか。
不安や心配は数え上げたらキリがない
なんの心配もなく新生活に溶け込めたらいいなとは思いますが、実際にはそううまくは行きません。しかし、そんな不安や心配も、過度にならなければ立派な成長への材料なんです。その時々で自分なりに、もしくは家族でクリアしていくことで、それは自信につながります。
そこで「できる・やっておくといい」最低限のものを選んでみました。
1.ひらがなで自分の名前がわかる
よく就学前にひらがな位は読み書きできるようにしておかないと、と聞きますが、これは必須ではありません。最初はひらがなを覚えるところから始めるので問題はありません。ただし、ある程度理解できていると「先生の言っていることがわかる」という自信につながるので、勉強に抵抗がなくなるかもしれません。
2.通学ルートを毎日の生活ルートに
小学校によっては集団登下校を行っているところもありますが、そうではなく個別に登下校する子たちもいますよね。その時のために、前もって通学ルートは何度も通って覚えておくと良いでしょう。
3.ネガティブな言葉がけはNG
なんとかやる気を出してもらおうと、親はいろいろな声がけをしますよね。応援しているつもりで、実は脅迫になっていたりすることが案外あるんです。
それが「○○くらいできておかないと苦労する」という言葉なんです。その他に「できないと先生に怒られる」「みんなについていけない」などもNGです。
子供だって不安を抱えているんです。その不安を煽るような言葉ではなく、安心できる声がけと環境づくりをしてあげてほしいんです。
小学1年生の壁
最近ではメディアや関連書籍も数多く出版されているので、ご存じの方も多いかもしれません。小学1年生になると突如と現れる「1年生の壁」は、実は親と子供双方に訪れるものなのです。就学前にその内容を知り、対策が取れればと思いますよね。
子供に現れる「壁」
生活が一変する子供たちにとって、その変化についていけない時もあります。通う場所が、幼稚園や保育園から小学校に変わっただけと思いがちですが、それが子供たちの心に大きな影響を与えるんです。
時間に縛られる(授業時間、休み時間、給食時間など時間で行動がきまる)
自立を要求される(自分のことは自分でが基本で、常にフォローが入るわけではない)
先生は遊んでくれる人から指導する人に変わる
一定時間を家庭以外で過ごす、ということには変わりはないですが、その過ごし方が全く違ってきます。小学校の門をくぐった瞬間から、学校の規律に則った生活を送らなくては行けません。
今までは、やりたくなければ無理強いされることもなく、天気のいい日は自由に外で遊んでいられた。それが、嫌でも1時間弱椅子に座り、どんなに天気が良くても室内に居続けなくてはいけない。
「先生」という呼び名は変わらないのに、小学校の先生は「自分で考えなさい」「まずは自分で」という。遊んでくれないし、優しい言葉もかけてくれない。ランドセルは重いし、毎日の通学はつかれるし、帰ったら眠いのに宿題だの勉強だと言われる。
子供本人からしてみれば、なぜ今まで通りに行かないのかと葛藤します。なんとか状況を改善したくても、自分を取り巻く状況についていけていないので、そもそもうまい方法が見つからない。それが「壁」となって立ちはだかるのです。
親に現れる「壁」
生活が一変するのは親も一緒です。親側の壁は主に物理的な内容のものが多く、それも、就労家庭により強く影響が出るようです。
学校からの連絡事項の伝達が困難(プリント類が多い・子どもの伝達能力が足りない等)
保護者参加の行事が増える(PTAや保護者会などは平日の昼間が多い)
宿題がある(本人任せではやらなかったり、間違って覚えるのである程度の監督が必要)
保育園などの時はある程度仕事に避ける時間が確保できましたが、小学校の学童保育にはそこまでの時間の融通はききません。また、入学当初は、学童保育自体の参加が難しいというところもあるので、仕事への影響は少なからず出てしまいますね。
また、学校からの連絡は基本児童を介することになるので、子供によっては手紙の渡し忘れや口頭での伝達漏れなどもあり、知った時が期日なんて言うこともザラです。
そこで、せめて伝達漏れを防ぐための対策として、しっかり者の子供を持つ親とお近づきになっておくんです。「明日までに何かが必要なんだけど何か忘れた」「メモが読めない」なんて言うときに、そのお家に連絡を取って最悪の事態を回避することができます。
みんなが同じにできるわけではない
6歳というと、4月生まれの子はその年のほとんどを未就学児としてすごします。しかし、3月や2月と言った「早生まれ」と呼ばれる子たちは、6歳になるとすぐに小学1年生になります。子供にとってとても大きな違いの出る年です。
大人でもそうですが、1年の経験の差と言うのはとても大きいですよね。入園当初から徐々にその差は埋まったとしても、完全に埋まりきるわけではありません。また、例え4月生まれだったとしても、その子の個性によっても違ってきます。
やらないのではなく今がその時じゃないだけ
失敗を隠すのはいい子でいたいと思っているから
生活のガラッと変わる6歳の期間は、子供たちはその対応に大忙しです。色々と模索しながら、自分なりのベストな答えを見つけようと頑張っています。私達親は、それをもどかしく、ときに腹立たしくも思いながら、道を示しつつ優しく見守ってあげるのか一番ではないでしょうか。
教育現場の本音!?
シリーズ恒例の「ママによる座談会」ですが、今回は「就学準備」ということなので、幼稚園と小学校の先生お2人に、実際の子供たちとの関わりについて聞いてみたいと思います。
下の子達が外で遊んでいる声を聞いて座っていられない子も、徐々に我慢ができるようになります。
自分の名前のひらがなが、友達の名前の中にあるのを見つけて喜んでいる子もいます。その他には、友達との揉め事も、一度は自分たちで話し合うように促したり、徐々に介入を少なくするようにしたりもします。
当然教科書を使った授業も行いますが、ひらがなの読み書きから始めるので、入学前に読み書きが完璧でなくても入学後にお家で勉強すればついていけるレベルです。
ただしあくまでも公立学校での話で、私立では全く違うので、通う予定の学校にもよります。
そういうことであれば、小学校入学への不安材料は、まだ通っていない小学校に問い合わせるよりも、今いる幼稚園の先生に聞いてみてもいいかもしれませんね。
振り返ればいい思い出だらけ
子育て中は、いいことよりも悪いことのほうが多い気がします。こんな生活が続くなんて…と絶望しそうになったことも何度もあると思います。しかしどうでしょう。赤ちゃんの頃の思い出、今なら笑って話せませんか?寝不足でフラフラだったことも、今となってはいい思い出ですよね。
子どもに何かをいう時は、「できない」ことと「できる」ことをセットで伝えてあげてください。そうして少しづつ「できない」を「できる」で覆い被せて行くことで、しっかりとした自信につながっていきます。雪だるまを作るときのように、少しづつ「できる」を増やしていくんです。
また、誰かのいう「ここまではできないと」よりも、我が子の「こんなことができる」を大切にしてあげてください。その誰かは、決してあなたの子供の責任など取ってくれません。我が子のやることに責任を取れるのは、あなただけです。
必要なことは、子どもが自分で選んで身につけていきます。親ができるのは、人生の先輩としてアドバイスをしてあげることくらいなんです。子供が大きくなればなるほどに、親の力なんて微力になるものです。そしていつか、立場が逆転する日がやってくるのです。
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