うま味調味料のMSGが招く症状とは?危険性を知り上手に付き合おう
MSGをご存知ですか?うまみ調味料といえばわかる人も多いのではないでしょうか。
このうまみ調味料、少し前から人体に悪いと言われるようになって、なるべく摂取するのを控えたり、違うもので味付けをしている人も増えてきています。また、一方でMSGが人間の体に悪影響を及ぼすことは化学的に根拠がないという説もあります。
食べ物が人の体を作ります。このMSGの作られ方や、摂取した時にどのような影響が起こりうるのかきちんと知って、普段の食生活に生かしていきましょう。
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うまみ調味料ってなんのこと?
うまみ調味料、外国ではMSGと言われます。これは、Monosodium glutamate(モノソディアム グルタメイト)の略で、甘味・酸味・塩味・苦味に続く5番目の味覚、うまみを感じる成分のことを言います。昆布や鰹節、トマトなどにも含まれる天然のうまみ成分です。
グルタミン酸ナトリウムとも言われ、以前は化学調味料と呼ばれていました。日本では現在かなり多くのものに使われていて、スナック菓子やインスタントラーメンなどはもちろん、加工したお肉や漬物、調味料・ドレッシングなどにも使われています。また、コンビニやスーパーのお弁当やおにぎり、お惣菜などにも含まれています。
そう、商品の表記にはMSGやうまみ調味料とは書かれていません。調味料(アミノ酸等)と書かれています。
MSG・うまみ調味料の作り方とは
ではこのうまみ、グルタミン酸を人工的に作るにはどのようなものを使いどんな工程を経ているのでしょうか。
サトウキビから作られる
うまみ調味料はサトウキビから作られています。天然のものから作られているんだ、と思うかもしれませんが実はグルタミン酸ナトリウムになるまでに様々なものが添加されているんです。
うまみ調味料の作り方
・サトウキビを絞って煮詰める
・煮詰めた糖蜜(砂糖を作るための糖分を取った後の廃糖蜜)に、グルタミン酸を生成するためアンモニア類を化学合成しグルタミン酸菌という遺伝子操作した細菌にえさ(炭素源)として与える。
・菌の体内でアミノ酸が合成されたら出来たアミノ酸を、その細菌を殺して体内に出す。
・水酸化ナトリウムを加え化学反応を起こしてグルタミン酸ナトリウムにする
材料はサトウキビですが、サトウキビ自体にはグルタミン酸が含まれていないので、化学物質を多く使って昆布やトマトに含まれるようなうまみを出す調味料に仕上げます。精製する過程では塩酸や界面活性剤といった化学薬品も使っています。
摂取量が決まっている
うまみ調味料は、実は摂取する量が決められています。1974年にJECFA(国際連合食料農業機関(FAO))と世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議によって1日の摂取許容量は120mg/kg以下と定められているのです。
MSG・うまみ調味料が与える人体への影響とは
それでは、化学的に作られたMSGを摂っているとどのような影響が出る恐れがあるのか見ていきましょう。
偏頭痛が起きる
多量にうまみ調味料を摂取すると偏頭痛が起きる場合があります。この多量というのはおおよそ1日3g以上と言われています。
筆者の知り合いでも、敏感な人がいます。MSGが入っているものを食べるとすぐに舌が痺れるような感じになって、水を飲まないといられないから使っているかがすぐにわかると言っていました。
なんでカップラーメン食べると頭痛しちゃうんだろう?うまみ調味料のせい?うまみ調味料のせいなのー!?
— おっちぬ (@___chinu___) 2015年6月10日
緑内障になる可能性
ネズミを使った実験では、食べる量の10%以上をグルタミン酸ナトリウムにすると緑内障の症状が出るようになるようです。人間の場合にすると、食事の10%以上のグルタミン酸ナトリウムは70g入りの味の素を1瓶、全て使い切る量となります。
どーにも頭痛かった時に原因何か調べててヒットしたのがグルタミン酸ナトリウム。いわゆる、うまみ調味料。安全性は今どうゆう位置にいるのかな?アジアの方が緑内障が多い原因もこれだとかいう研究もあるらしい。ふーん。(ウィキってきた)
— Mizuho (@MI2UHO) 2012年3月30日
味覚障害
うまみ調味料を使うと、とっても味にまとまりが出て美味しく感じる経験はみなさんもあるのではないでしょうか。MSGは塩味を抑える力が強く、本来の感覚なら塩辛くて飲めないようなスープなどもまろやかに感じられて飲めてしまいます。味覚障害になる危険性があります。
最近のアミノ酸系化学調味料は「うまみ調味料」とか言っちゃって、イメージ良いけど
実際のところ、味覚が鈍くなります。だって、敏感な人には舌に刺激がくるんですから(自分はそのタイプ)本物の天然だしが判らなくなり、最悪は味覚障害のようになるようです。塩分撮り過ぎになるので注意。
— しらたママ (@shilatamama) 2013年4月14日
チャイニーズレストラン・シンドローム
うまみ調味料の被害でとても有名なチャイニーズレストラン・シンドローム。これは1968年、アメリカで中華料理を食べた人が頭痛や身体のしびれ、顔面紅潮などの症状を訴えたという事件です。日本やアジア圏の人は、比較的日常的にうまみ調味料を摂取している人が多いので、慣れていて症状が出ないと言う人もいるようです。
MSGは西洋の食事には使われていないので、このような症状が顕著に現れたのもあるでしょう。
味の素のような化学うまみ調味料は、頭痛や吐き気など中華料理症候群を起こす。だから、私は化学うまみ調味料を使っている中華料理屋はすぐわかる。食べ始めて10分経たないうちに頭痛と吐き気が襲ってくるから。一度そういう店あったな。さすが、横浜中華街では皆無だったけど。
— あすか (@nounin03) 2012年1月30日
がんになる可能性も
MSGを加熱することにより発がん性物質が生成されるなどとも言われています。ただし、賛否両論で、いろいろとテストを行っても通常の摂取量程度であれば、人体に対する毒性は確認できないと言った研究結果もあります。
▼食品の放射能汚染についてはこちらに詳しく書かれています。
食品の放射能汚染はどこまで?基礎知識を得て自分が納得できる判断を
危険性を知ってできる限り天然のものを摂ろう
MSG、うまみ調味料で起こりうる危険や症状についてを見てきましたが、よくないという意見と同じぐらい、悪影響の関係性はない、という意見もあります。また、その人の体質やそれまでの食生活によって症状が出る人や食べても平気な人など差が出ます。
昆布やトマト、チーズなどにも含まれる天然のうまみより化学的なうまみ調味料は濃度が100倍あると言われています。危険性をきちんと知った上で、食品や調味料、お弁当などを買う時に、材料のところを見てみてください。ほぼ全て「アミノ酸等」と書かれています。
日本の今の生活では完全に避けることは難しいですが、作れるものや、作る時間がある時はなるべく自分で出しをとったり、うまみ調味料を使わずに料理をするようにしてみてください。MSGに慣れていた味覚も、摂取量が減ってくると、味の違いも気づきやすくなってきます。
できるところから少しずつ本当のうまみを使って美味しいものを食べるようにしていきましょう。
次回は筆者が訪れた、うまみ調味料をたーくさん使うタイにありながら、実はオーガニックなお店もたくさんあるチェンマイおすすめのオーガニックレストランについてご紹介します♪
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