離婚を前提に別居したい!その間の生活費や子供との面会はどうなる?
離婚を望んでいる方は、もう相手と同じ空間で過ごすこと自体が辛く・苦しい時間となってしまう場合があります。筆者も離婚前に別居をしていますが、同じ空間で過ごすことによって毎日気持ちが不安定になり、泣いたりイライラしたり…と精神崩壊してしまい、別居に至りました。
筆者はかなり急ぎ足で別居→離婚と進めましたが、実際にこれから別居をしよう!と思う方は、生活費の事や子供の事が気がかりで別居への一歩を踏み出せないでいる方いらっしゃると思いますので、今回は別居中の生活費や子供との面会をメインに解説して行こうと思います。
Contents
別居中の生活費ってどうなるの?
婚姻費用について知ろう!
別居をしたくても自分が専業主婦で稼ぎが無く、生活していく事が難しかったり、パート程度の仕事はしているが生活費全部を補うことが出来ない人が少なくありません。この場合、どんな理由であれ別居を諦めなければならないのか…と肩を落としてしまう人も多いでしょう。
しかし、まだ事実上「婚姻中」であれば「婚姻費用」というものを配偶者に請求することが出来ます。「婚姻費用」とは、夫婦が同じレベルで生活をする権利があるという主旨のもので、別居中も夫婦で生活(経済)を助け合いましょう!と言うもの。
なので、専業主婦の方も別居をして夫に生活費(婚姻費用)を請求することが出来るのです!厳密には養育費と同様で、婚姻費用算定表というものを使い婚姻費用を決める事になります。
また恐らく当事者同士では金額等の話し合いがまとまらない場合がありますので、この場合、家庭裁判所へ「婚姻費用分担請求調停」を申し立てを行いましょう!この時、気を付けたいのは別居時に遡って婚姻費用を請求することは出来ません!あくまでも請求した日から~の婚姻費用なので早めに行動を!
自分でも経済的準備を
婚姻費用が貰えると言っても、夫婦の収入自体が少なければ必然的に婚姻費用も少なくなります。そうなると婚姻費用だけでは生活がままならないかもしれませんよね。そもそも離婚を前提に別居を考えているのなら離婚後の生活も考えなければなりませんので、やはり自分でも経済的な準備をしておきましょう。
別居中に収入源を確保するのならその間の足りない分の生活費なども工面しなければならないですし、それが難しければ別居前に仕事探しなどをしておく方が良いかもしれませんね。婚姻費用分担請求調停も別居前に申請しておくことで経済的なロスタイムを減らせるのではないでしょうか。
▼離婚の前に準備しておきたい事はこちらの記事にまとめてありますので、こちらも参考にしながら別居についての準備をして行くと良いと思います!
離婚を意識し始めたら準備しておきたいこと!知っておきたいあれこれ子供はどうなるの?
どちらが一緒に生活することになるのか
基本的に別居をする際、子供は離婚後に親権者になる側が一緒に暮らすことになります。しかし、どちらも親権が欲しい場合は、別居中の生活についても争いになる可能性がありますよね。
「子供は自分が育てる!」と勝手に連れて行くと、子供の連れ去りになってしまうので注意しましょう!夫婦で子供のことについてよく話し合って下さい。もしかしたら、夫婦間では話し合いがまとまらないかもしれません。その場合は、弁護士などの専門の方に相談する方が良いと思います。
▼筆者も親権について争った一人。わけもわからず子供を連れてそそくさと別居しましたが、今思うとこれは連れ去りでしたね…。親権についてはこちらに詳しく記載していますので、別居の際も親権が不利になるような事が無いよう、しっかりと知識を蓄えておきましょう!
離婚時の親権を決める判断基準!母親が有利で父親は不利って本当?離れて暮らす親と子の面会は?
別居中は配偶者と子供の面会を拒否したい気持ちになるかもしれません。筆者も当時は「この子にはもう会わせないから!」なんて言葉を元夫に浴びせていたような気がします。しかし、このような離婚についての事を調べるうちに、そもそも面会交流を制限する権利は無かったことに気付きました。
民法では
と記載されており、要するに「親と子が面会をする権利は当たり前の事」という事を前提にした上で、その面会の方法などは夫婦で話し合って決めて下さい!という事だそうです。これは離婚に限らず別居も同じ!会わせたくない…という気持ちは痛いほどわかりますが、それを制限する権利はありません。
ただし、親子の面会が子供へ悪影響を及ぼすような事があれば面会を拒否する事は可能です。子供が合いたくないと言っていたり、面会をすることで情緒が不安定になる場合はもちろん面会を拒否出来ますし、暴力を奮うかもしれない、子供を返さないかも…という可能性がある場合も面会の拒否が可能です。
▼実際には面会についての約束をしても配偶者が会わせてくれない事が多いそうです。片親引き離し症候群(PAS)という問題も軽視出来ませんので、子供の事を思うなら一度この記事に目を通して欲しいな…と思っています。
子どもに会えない父親たちの「苦しい」実態。離婚後の関係を考える。子供には離婚について話すべき?
ここでもう一つ別居の際に気になる子供の事…。それは子供に離婚について話すかどうかではないでしょうか。別居の段階ではまだ離婚するかどうかをお悩みの方もいらっしゃるでしょうし、夫婦共に離婚を前提とした別居かもしれませんね。
お子さんが物事を理解出来る年齢であれば子供なりに「どうして両親が離れて暮らしているのか」という疑問と不安を抱いているかもしれません。子供には心配かけまい!と何となく今の状況を濁している方もいるでしょう。
これはそれぞれの家庭環境、お子さんの性格などが違うので一概には言えませんが、物事を濁せば濁すほど不安というのは大きくなるものなので「離婚をするかもしれないんだ」程度は話しておく方が良いのでは?と筆者は考えます。
ここで注意したいのは「パパが浮気をしたから離婚しようと思っているの」など、具体的な離婚理由は避けるということ。夫婦はあくまでも他人ですが、親子は切っても切れない縁なのです。どんな親でも自分の親である事に変わりはありません。
そして、このような事を話すのは配偶者の悪口を聞かされているように感じる子もいますし、場合によっては配偶者を悪く思うような洗脳と化してしまう事も考えられます。自分はそんなつもりは無くても言葉を受け取った子がどう思うのかは別問題。親である以上、この点の配慮も忘れずに言動を行いましょう。
別居をしたいなら子供や別居中の生活費についてしっかり考えよう!
これから別居を考えている方は、別居中の生活費のことや子供の問題など不安なことがたくさんあると思います。これから離婚に向けての準備を進めている方は、やる事・考える事がたくさんありすぎて思考がストップしてしまいそうになることもあるでしょう。
焦らずに落ち着いて物事を進めていけば物事は着実に進んで行きますので「早く離れて暮らしたい!」とバタバタせずに、しっかりと別居や離婚のステップを踏んで下さいね。
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