離婚時の親権を決める判断基準!母親が有利で父親は不利って本当?
離婚を考えている方なら、誰もが不安に思う「親権」。離婚するのは良いけど、可愛い我が子と離れるのは嫌だ…とお考えの方も多いのではないでしょうか?
親権は母親が有利で父親が不利なんて見方が多いですが、本当にそうなのか。筆者は離婚時に親権を争った一人。この記事ではそんな筆者の経験談も踏まえながら「親権を決める判断基準」についてわかりやすく解説していきます!
Contents
そもそも親権とは!?
まずは「親権」について簡単に説明したいと思います。親権とは「子どもの監護・養育・財産管理の権利」となっていますが、正確には身上監護権と財産管理権というものがあります。
身上監護権
身上監護権とは、子どもが生活する場所を決める居所指定権、子どものしつけのために叱ったりする懲戒権、子どもの職業を許可する職業許可権というものがあります。
文字にすると少々難しく感じるかもしれませんが「子どもとどこに住むのかを決めて、必要な常識などを叱りながらでも教えてあげ、子どもが職に就く時はそれを許可する権利(義務)がある」というような認識でいいのではないでしょうか。
要するに子どもを育てるために必要な権利が身上監護権です!子どもの養育に関わる日常的な権利として捉えて貰えれば大丈夫!
財産管理権
子どもの財産の管理!?と思われた方も多いかもしれませんね!法律用語では「法定代理人」としての権利を持つことになるわけですが、要は子どもの預貯金や贈与された財産など子どもの代わりにを管理する権利のことです。
親権を得たからと言って、親権を得なかった側は親ではなくなるという事ではありません。親権はあくまでも子どもを養育するに当たって必要な権利(義務)を持つという意味合いという事を、まずはしっかり理解しておきましょう!
親権の判断基準になるもの
どちらが子どもと一緒に過ごしてきたか(監護状況)
これまでの生活でどちらが子どもと主体的に関わって来たのかが、一番重要な判断基準となるそうです。例えば父親は仕事で家を空けることが多く、子育ての多くを母親が行っていたとします。
この場合、子どもと関わる時間が多かったのは母親なので、母親が親権を持つことが望ましいと見られます。理由は、子どもが離婚後にもなるべく同じような環境で過ごすべきだと考えられているからなんだそう。
離婚後の養育環境は?
これまでの子どもとの関わりも大事なんですが、これから先の養育環境も大事なポイントとなります。離婚をするとなれば夫婦で行ってきた子育てや経済的負担を一人でこなしていかなければなりません。
専業主婦だった方も離婚をすれば働きに出なければなりませんよね。そうなれば必然的に今まで通り多くの時間を子どもにかけられなくなってしまいます。そのような状況になってもしっかりと子どもと関わりながら生活出来るかどうかも親権の判断基準に。
親権を獲得したい方は、この点の理由の裏付けをしっかりしておく必要があるでしょう!
▼筆者は色々と意気込んで離婚に踏み切ったものの、現実には想像を遥かに超えたハードなシングルマザー生活が待っていました。離婚後の後悔についても記事にしてありますので、少しだけ立ち寄ってみて下さいね。
離婚した事後悔してる?女が一人になって不安や絶望を感じる瞬間!子どもへの愛情
当たり前ですが、子どもに対する愛情も親権の判断基準に該当します。ただ「我が子を心の底から愛している」という言葉だけではなく、どのように愛する子どもと過ごしているか…ということをアピール出来ると良いでしょう!
心身共に健康であるかどうか
子育てをしていく上で、心身共に健康であるかどうか…ということも大事。例えば、持病を持っていて入退院を繰り返していたりする方は「ちゃんと子育て出来る環境だ!」と豪語しにくいですよね。
精神的な病気も同じです。病気の方には厳しい言い方をしますが、日頃から精神病によって寝込んだり落ち込んだりすることが多ければ、子育てどころか自分の生活もままならないかもしれません。
このような健康上の問題も親権を得るためには、とっても大事な事なんですよ!
乳幼児は母親が有利?
乳幼児の場合、親権は母親が有利!とよく聞きますが、本当にその通りな事が多いです。例えば、母乳を飲んでいる乳児であれば母乳を与えられる母親と過ごすことが大事ですよね。(父親は残念ながら母乳をあげれません。)
また幼児の場合でも、一緒に過ごしてきた時間が長い母親と過ごしていく事が妥当だと見られるそうです。どんなにイクメンでも、だいたいの家庭は夫が主として経済面を支え(働く)事が多い世の中。
必然的に子どもは父親よりも母親と過ごす時間が長いという理由から、母親が親権を得ることが多いのが現状でしょう。
▼離婚後の子どもと父親の関係について執筆した際、父親が親権を持ちたくても社会的に厳しい面がたくさんあるんだな~と感じました。それについてはこちらの記事に記述していますので、離婚後の関係も踏まえてお読みください。
子どもに会えない父親たちの「苦しい」実態。離婚後の関係を考える。もちろん子供の意志は尊重されます!
意志がはっきりする10歳前後のお子さんの場合は、本人の意志もちゃんと反映されますのでご安心下さい。お子さんが15歳以上の場合は、裁判所で子どもの意見を聞く機会もあるそうです。
子どもが大きくなれば、自分達親の想いとは別に、子どもがどうしたいのか…という事も踏まえた上で、夫婦それぞれ考える必要がありますね。
経済面は大丈夫?
経済的な余裕があるかどうか…も親権の評価の対象。現実的に考えても、子育てはかなりお金がかかります。筆者もシングルマザーになって、ここまで金銭的に苦しい思いをするとは思いませんでした。(笑)
「だから経済的余裕がある方が親権に有利!」という事ではありません。離婚をすれば必然的に親権を持った側に養育費を渡すことになるので、その点ももちろん考慮されます。
それにお金に余裕があっても仕事ばかりで子育てに当てる時間がなければ元も子もないですよね!
▼養育費についてはこちらの記事に詳しく記述していますので、参考にして下さい。
離婚後の子どもの養育費は親の支払い義務!知っておきたい相場など▼また今現在、経済的な不安があっても財産分与について知っておけば、経済面の目途が立てられるかもしれません!財産分与についてはこちら
離婚時の財産分与って?知っておきたい財産分与の基礎知識を簡単に!親権は子どもの所有権ではなく、親の責任です!
親権について子どもの所有権のような感覚をお持ちの方も多くいらっしゃいます。でもそれは違いますよ!親権は「子どもを育てる権利」であって、その権利には目に見えない大きな「責任」も付いてくるのです。
子育ては「可愛い♡」という気持ちだけでは出来ない事も多くあり、経済的な負担・肉体的負担・精神的負担は計り知れません。そのような事も踏まえた上で、親としての覚悟を決めましょう!親権は子どもの幸せな未来を考え、決断して欲しいと思います。
▼親権など離婚についての話し合いが上手くいかなく、一人で悩んでいる方はいませんか?そのような方は専門の機関に相談することをおすすめします。相談機関についてはこちらにまとめていますので、ご覧になって下さい。
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